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M&A情報

M&Aの手続き・M&Aに向けたステップ
~フローチャートでチェック~

2022.05.16

M&Aを成功させるには準備が重要


M&Aをはじめて検討される場合、全体の流れはどうなっているのか、全体のスケジュールはどうなるのか、どのような業務が発生するのか等、わからない事が多く戸惑いも大きいと思われます。全体の流れを把握できていないと、どこに問題があるのかも分からず、リスクへの対応ができなくなってしまいます。

本記事では、クロージング(M&A売却契約締結)までの大まかなスケジュールと、各プロセスでの確認事項をご紹介します。
M&Aを成功させるポイントは、事前準備と情報収集です。
本記事を参考に、自社のM&Aに必要なフローチャートを作成し、事業承継M&Aの準備をしっかりと整えていきましょう。


相手先を探す前にやるべきこと


M&Aとは、決断をしてから数か月で相手先が見つかるものではありません。
より良い相手先を探し出し、より良い条件で交渉をするためには事前準備が重要となります。まずはM&Aを実行するには「事前準備が重要」であること、「時間がかかること」を認識しましょう。
M&Aを決断して第一に取り組むべきことは、自社の経営状況の把握と経営の磨き上げです。
いざ相手先と交渉をする時には、自社の経営状況を開示し、相手先によく理解してもらう必要があるからです。そのために、社長ご自身がしっかりと経営状況を把握し、決算書等も分かりやすくシンプルにしておく必要があります。あまりにも自社の経営状況が厳しければ、相手先探しも難航することになります。利益をしっかりと出し、純資産を蓄えておくことで候補先を探す範囲も広がり、良い相手先との出会いの可能性を最大化することに繋がります。


相手先を探す前にやるべきこと|M&Aの手続き・M&Aに向けたステップ~フローチャートでチェック~

M&A交渉までの流れ


いざM&Aをスタートする段階となると、大枠で「M&Aの準備」→「マッチング」→「交渉」という3つのフェーズに分かれます。それぞれのフェーズで実施すべきことは約20項目ほどありますが、ここでは一部となりますがお伝えさせていただきます。

1.M&Aの準備について
(1)専門家の選定
まずは、相談する専門家を選定します。各県にある公的機関の「事業承継・引継ぎ支援センター」へ相談をしたり、地域金融機関、民間のM&A専門会社など様々な選択肢があります。可能な限り、複数先に相談することがベストです。

(2)各種資料の提出
依頼する専門家が決まると、専門家は貴社の紹介をするための2種類の資料を作成します。
①ノンネームシート(自社と特定できない情報)
②企業概要書(自社の概要を詳細に記載した情報)
この資料を作成するために、定款や謄本などの会社関連資料、決算書3期分などの財務関連資料、従業員一覧、規定関連などの組織関連資料、事業内容・製品・取引先等の事業関連資料など様々な資料を準備し、提出する必要がございます。

2.マッチング
必要な資料が準備できましたら、譲受候補となる相手先の探索を進めていきます。探索から提案についてもM&Aの専門家が実施します。
はじめは、候補先にノンネームシート(自社と特定できない情報)にて提案し、M&Aに関心があるか・事業関連性があるかなど基本的な条件に照らし合わせて確認していきます。
この時点で関心があれば、情報漏洩を防ぐために「秘密保持契約書」を締結し、企業概要書(自社の概要を詳細に記載した情報)にて紹介・提案をします。
企業概要書にて関心を持った候補先と、面談や企業見学に進みます。売主と買主は、ここで初めて顔合わせすることになります。直接面談を進める中で買主より、すでに提出した資料に掲載されていない事項など追加で質問や資料開示などを求められる場合がございます。

3.交渉
直接面談の後、双方がM&Aを進めていく意思が固まりましたら、「意向表明書」にて譲渡金額やスキーム等諸々の条件の提示を受けます。
意向表明書の内容に合意しましたら、「基本合意書」という双務の契約書を締結します。
その後、デューデリジェンスという詳細な「調査」が入ります。デューデリジェンスを実施する分野は状況に応じて異なりますが、一般的に、財務・税務関連と労務関連において実施することが多いです。具体的には、自社の詳細資料の提出、譲受先からの事業における詳細な質問やインタビューを受けるなど労力のかかる作業となります。
デューデリジェンスを終えると、最終契約書の締結に向けて、事前に結んだ「基本合意書」の内容から条件の変更がないかを確認しながら「株式譲渡契約書」の作成を進めていきます。
「株式譲渡契約書」は大変重要な契約となりますので、必ず専門機関である法律事務所へリーガルチェックを依頼してください。

タナベ経営では、事業承継M&Aの一連のお手続きやステップを、ご依頼企業様の側にだけ立ち行動する「アドバイザリー方式」でサポートいたします。
事業承継M&Aをご検討の際は、是非お気軽にご相談ください。


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M&A交渉までの流れ|M&Aの手続き・M&Aに向けたステップ~フローチャートでチェック~
このコラムの執筆者
小野 樹

小野 樹

M&Aコンサルティング事業部
ゼネラルパートナー

金融機関や会計事務所とパートナーシップを築き、後継者を育成する企画や取引先企業が抱える経営課題とコンサルティングソリューションをマッチングするアライアンス事業を推進。M&A部門の事業化、仕組みづくり、商品開発、実績づくりを行い、大手企業のバイサイド支援から中小・個人企業のセルサイド支援まで幅広い実績を持つ。

主な実績
  • 大手生活品メーカーの同業買収に関するバイサイドFA
  • 中小システム開発会社のM&Aアドバイザリー
  • 中堅建設業の同業買収に関してのデューデリジェンス
  • 地場ゼネコンのM&A戦略構築支援
  • リサイクル関連会社の企業買収に関するセカンドアドバイザリー
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