人事コラム
人材育成

性格は変わる!社員の行動を変えるデータの使い方とは

「変わる」性格と「変わらない」性格を見極め、性格分析を人材育成へと活用する

SCROLL
性格は変わる!社員の行動を変えるデータの使い方とは

変わらない性格(素質)と
変わりうる性格(特性)を理解する

適性検査・性格診断のワナ

適性検査・性格診断のワナ

最近Z世代を中心に「16タイプ性格診断(MBTI)」という性格診断が流行しています。他にも、「ストレングスファインダー®」や「エニアグラム」など、昔から多くの性格診断がビジネスパーソン向けに活用されており、「性格」を基に職業を選んだり、自己啓発に役立てたりすることが個人の範囲内で多く行われています。
これらの適性検査や性格診断は、多くの企業が採用や育成のサポートツールとして取り入れていますが、採用や面談の単なる「参考資料」として扱われ、採用担当者や上司に任せきりになってしまうことが多々あります。その結果、何のために使っているのかが不明確になってしまうこともあります。これは、「性格」や「適性」がカルチャーマッチや育成に重要であると感じていながらも、何が重要なのか、なぜ重要なのかといった点を十分に理解していないことが大きな原因といえます。

変わらない性格(素質)と変わりうる性格(特性)を理解する

変わらない性格(素質)と
変わりうる性格(特性)を理解する

特に、人材育成・活躍においては、性格を「資質・素質(生まれ持った性質)」と「特性(環境や経験によって形成される性質)」の2つに分けて考えることが重要です。「資質」は先天的なものであり、ビジネスにおいては「生かす」ことを考えるべきですが、「特性」は後天的なものだからこそ、「変える」ことができます。つまり、人材の発見には「資質」を、育成には「特性」を重視することが求められます。

人材育成の成果とは、一言でいうと「行動変容」であり、その人材をどのように変えていくかが目的となりますが、変わらない資質に注目しても、期待する成果を得るのは難しいです。だからこそ、「性格」と一括りに判断するのではなく、変わる部分なのか変わらない部分なのかを見極めることが重要です。

人材育成への特性診断の活用

人材育成への特性診断の活用

特性診断は、育成の場面で大きく3つの方法で活用でき、それぞれにポイントがあります。

1. コーチングへの活用

特性診断結果を面談に活用することは従来より言われていますが、多くの場合、1on1のための資料や、自己啓発を促すための説得材料としてしか使われていません。これはマネージャー自身がメンバーの特性をどう変えていくかという明確なプランをもっていないためです。結果として、現状(As-Is)は共有できても、目指す姿(To-Be)についての話はできていないのです。
ここで、必要になるのが性格診断を用いた「コーチング」の技術です。
コーチングの起点は、目指す姿(To-Be)を共有することです。マネージャーが性格特性上でメンバーがどのようになっていてほしいかを考え、その後、現状の性格特性を一緒に分析し、そのギャップを埋めるための道筋を考えることが重要です。

2. 課題認識からの研修企画への活用

特性診断は、個人で見ることが多いですが、全員で実施し分析することにより組織課題を抽出することもできます。個々の課題だけでなく、組織的な課題を特性診断から見出すことで、課題に即した研修の企画が可能となります。例えば階層別の研修であったとしても、その階層における課題が明確であれば重点が変わります。単にリーダーシップと表現しても、問題解決の比重が大きいのか、コミュニケーションの比重が大きいのかによって、実施する研修の内容は変わります。研修は何を伸ばすべきなのかをしっかり把握したうえで企画することが重要です。

3. 効果測定としての活用

特性は「変わる」からこそ、特性診断を活用することで変化の測定が可能になります。性格の変化は非常に定性的で抽象度が高いものですが、特性診断で定量化することで変化の過程や変化量を測定することができます。つまり、心境の変化や行動の変化を追うことができるのです。例えば、伸ばしたい行動特性に対して、研修やOJTを実施し、その結果を確認します。実際に行動特性が伸びていれば学習の成果として可視化することができ、伸びていなければ、別のアプローチを検討することができます。特性診断を定期的に実施することによって、社員一人ひとりにフィットした学習体験を生み出すことができます。

HR KARTEを用いた人材育成

HR KARTEを用いた人材育成

タナベコンサルティングが提供するHR KARTEは、約70万人以上の人材データに基づいて設計された特性診断ツールです。このツールは、性格は「変わる」ということを前提に設計された設問項目とレポートによって、自己啓発だけではなく、研修の中に組み込むことで研修前後での変容を見ていくことが可能です。
また、研修前には、自己分析ツールとして、研修中にはコーチングの材料として、研修後には行動変容の効果測定用のツールとして活用することができます。

人材育成の目的は「行動変容」であり、それを実現するためには「気づき」と「成果」が重要です。これらを可視化するためのツールとして、「HR KARTE」の導入をぜひご検討ください。

この課題を解決したコンサルタント

ABOUT TANABE CONSULTINGタナベコンサルティンググループとは

タナベコンサルティンググループは「日本には企業を救う仕事が必要だ」という志を掲げた1957年の創業以来
68年間で大企業から中堅企業まで約200業種、17,000社以上に経営コンサルティングを実施してまいりました。
企業を救い、元気にする。私たちが皆さまに提供する価値と貫き通す流儀をお伝えします。

コンサルティング実績

  • 創業68
  • 200業種
  • 17,000社以上