人事コラム
エンゲージメント

エンゲージメント評価の設計ポイント

エンゲージメント評価を通して、「組織」と「仕事」に対する熱量・愛着・関心度を引き上げる!

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エンゲージメント評価の設計ポイント

評価制度にエンゲージメントの要素を取り入れる。

エンゲージメント評価とは

エンゲージメント評価とは

エンゲージメント評価とは、タナベコンサルティングが提唱しているエンゲージメントロジック(エンゲージメント=カルチャー+組織エンゲージメント+仕事エンゲージメント)を軸に、組織エンゲージメントを高めるための役割発揮や仕事エンゲージメントを高めるための実践行動を明確に定義して評価していく手法を指す。

タナベコンサルティングのコンサルティング臨床より、エンゲージメントの向上とパフォーマンス(会社の成長)の向上には相関関係があることを証明しており、これらを繋ぐ組織・人材の成長要素にもエンゲージメントを取り入れることを推奨している。

本コラムでは、エンゲージメント評価の「3つの切り口」および「活用ポイント」についてご紹介していきたい。

まずはエンゲージメント評価を構成する3つの切り口について見ていくこととする。

エンゲージメント評価:①カルチャー評価

エンゲージメント評価:
①カルチャー評価

エンゲージメント評価における1つ目の切り口は、「カルチャー評価」である。
ここでいうカルチャーとは、「自社の存在価値や経営理解をもとに、全社員で育まれる価値観や文化」を指す。
カルチャー評価の構成要素は、①理念・MVVの理解・実践、②顧客貢献意欲、③業績貢献意欲、④自社の商品・技術・サービスへの愛着等が挙げられる。

以下にカルチャー評価のポイントを記している。

①理念・MVVの理解・実践・・・自社の上位概念となる理念やMVVなど、経営基調に対する理解や実践を評価
②顧客貢献意欲・・・顧客ファーストで向き合うスタンスや実践プロセスを評価
③業績貢献意欲・・・成果(結果)に対するスタンスや実践プロセスを評価
④自社商品・技術・サービスへの愛着・・・自分たちの商品・技術・サービスに対するこだわりや思い入れを評価

エンゲージメント評価:②組織エンゲージメント評価

エンゲージメント評価:
②組織エンゲージメント評価

エンゲージメント評価における2つ目の切り口は、「組織エンゲージメント評価」である。
組織エンゲージメントとは、企業と社員がお互いに信頼し合い、貢献し合う関係性や愛着心を指す。
組織エンゲージメント評価の構成要素は、①心理的安全性(Psychological Safety)、②フィードバック文化、③能動的目標管理(MBO-S)等が挙げられる。

以下にエンゲージメント評価のポイントを記している。

①心理的安全性・・・組織内で相互に高め合い、支え合える関係性を評価
②フィードバック文化・・・是正(行動是正)と強化(行動強化)に対するフィードバックの質・量を評価
③MBO-S(能動的目標管理)・・・全社・部門方針を踏まえて、自ら能動的に立てた目標を評価

エンゲージメント評価:③仕事エンゲージメント評価

エンゲージメント評価:
③仕事エンゲージメント評価

エンゲージメント評価における3つ目の切り口は、「仕事エンゲージメント評価」である。
ここでいう仕事エンゲージメントとは、仕事(日々の実務や業務)に対する充実した心理状態を指す。

仕事エンゲージメント評価の構成要素は、①仕事に対する関心、②個性・持ち味の強化、③キャリアへの探求心等が挙げられる。

以下に仕事エンゲージメント評価のポイントを記している。

①仕事に対する関心・・・各ジョブに対する能動的な関心や追求スタンスを評価
②個性・持ち味の強化・・・自身の個性・持ち味の強化に対する進捗を評価
③キャリアへの探求心・・・自身の将来キャリアに対して、探求している学習・啓発進捗を評価

エンゲージメント評価の活用ポイント

エンゲージメント評価の活用ポイント

先述の内容を踏まえて、エンゲージメント評価を活用するためには、以下のポイントを押さえていただきたい。

活用ポイント1:強化テーマの絞り込み

まずは、自社の①カルチャー、②組織エンゲージメント、③仕事エンゲージメントそれぞれの構成要素のうち、特に強化していくべきテーマは何かを明確に押さえることから始めていただきたい。
強化テーマを押さえるためには、エンゲージメントサーベイの実施が効果的であるため、以下を参考にいただきたい。

活用ポイント2:評価項目への落とし込み

強化テーマが明確になった次のステップとしては、評価項目への落とし込みに着手いただきたい。
評価項目へ落とし込む際は、職種の特徴や階層の特徴を鑑みて、自社にカルチャーフィットするカタチで言語化していくことが大切である。
いくら強化すべきテーマであったとしても、組織に馴染まなければ期待した効果を得られないためである。

さいごに

繰り返しとなるが、エンゲージメント要素(評価)と向き合い、各指標を高めていくことが、結果として組織のパフォーマンス(成果)を引き上げていくことに繋がることを改めて押さえていただきたい。
また、この点を経営(CEO・CXO)・人事(CHRO)で目線を合わせたうえで、本制度の導入へ踏み切っていただきたい。

この課題を解決したコンサルタント

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