人材確保と定着率向上、
支払能力を加味して賃金水準を決める
賃金制度設計は「採用」と「定着率」に寄与する
重要なファクター
就職活動中の人たちにとって高い関心を示す項目のひとつが採用時初任給です。
新卒者の場合「大卒初任給20万円」と言われる中で、これより少ない金額を募集要項に記載することは、はじめから採用戦線において人材確保が困難になることは明らかです。中途採用においても同様で、人材確保の重要なファクターの一つです。
一方、社員の勤続意欲に重要な「勤めていて悪くない」との心理的安全性にも、賃金制度は大きく寄与します。社員の定着率にも欠かせないものです。具体的には、勤続2年目に到来する賃金改定額を社員は注視します。
賃金設計においては、常に「わが社にとっての基準値」の把握は欠かすことの出来ないものです。
賃金水準は社員への賃金カーブと企業支払い能力で決まる
賃金水準の主な指標は、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」や、国税庁「民間給与実態統計調査」、地域差は最低賃金、標準生計費、民力、ハローワークなどの数値でも世間水準を把握することが出来ます。その世間水準を参考に、自社の賃金カーブとの比較で、独自の賃金設計の基準値設定が出来ます。40歳=40万円のいわゆる「年齢×1万円」という設計が社員に安心を与えるという推測もあります。これに賞与を加えた年収ベースを理論値で設計することが重要です。
一方、人件費は企業にとって最大の固定費です。人件費総額の推移と経営計画に与える影響を考える企業の支払い能力との関係性を無視して水準を決めることは出来ません。
関連情報
この課題を解決したコンサルタント
タナベコンサルティング
HRコンサルティング事業部
チーフマネジャー森井 修
- 主な実績
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- 人事制度コンサルティング’(人事制度再構築・賃金設計・評価制度再構築)
- 中期ビジョン策定と推進(組織設計・予算策定・事業戦略構築)
- 業績先行管理システム構築
- 承継期組織再編
- BCP策定