前書き
経営課題が多様化・複雑化し、経営基盤の強化が求められているなか、課題としてあげられる「営業・販売力の強化」「人材の確保・育成」「販売価格引き上げ、コスト削減」は、場所・時間を有効に活用するテレワークの導入によって解決に導くことができる可能性があります。
しかし、テレワークという新しい働き方の中で旧態依然の人事管理手法を続けている企業が散見されますが、それでは全く通用せず、抜本的に見直し「採用・育成・定着・活躍」のサイクルを仕組みとして回す必要があります。
テレワーク環境に移行した場合の人事管理に必要な2つのこと

テレワークにおける適切な労務管理の再設定
時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方であることから、子育て、介護と仕事の両立手段となるとともに、ワーク・ライフ・バランスに資することができ、多様な人材の能力発揮が可能となります。その一方で、テレワークを行う上で、企業側は「労働時間の管理が難しい」、労働者側は「長時間労働になりやすい」などの課題があげられます。
そこで、労働基準関係法令(労働条件・労働時間管理等)・労働安全衛生法(過重労働・メンタルヘルス等)・長時間労働を防止に対して適切に対応する必要があります。

テレワークにおける適切な評価制度(人事制度)の再設定
オフィスや現場での勤務であれば、上司が部下の様子を直接チェックできるので、仕事への取り組み方やモチベーションなど勤務態度全般を評価することが可能です。しかし、テレワークでは上司が部下の仕事ぶりを直接チェックすることができない中、コミュニケーション量と評価材料が減少しているため評価そのものが難しく、評価する上司により結果のムラが大きく出ることが課題となります。
そこで、評価方法を今までの評価方法を無理やり当てはめるのではなく、新しい働き方に対応させた評価の仕組みを再構築する必要があります。
テレワーク環境に移行した場合の新人事管理制度構築手順
- STEP1
- 現状認識
- STEP2
- 労務管理制度の見直し
就業規則・勤務規定・業務管理方法の見直し
- STEP3
- 社内ルールの見直し
テレワーク実施者をマネジメントする仕組みの見直し
社員とのコミュニケーションルールの見直し
- STEP4
- 人事制度の見直し
現状の評価制度からあるべき姿のギャップと方向性の明確化
テレワーク環境に移行した場合の新人事管理制度構築手順
- 1
- 経営を止めないための事業継続計画(BCP)対策
- 2
- 生産性向上(所定外労働時間・従業員一人当たり売上高等)
- 3
- ワークライフバランス・従業員満足度向上によるエンゲージメント・モチベーションのUP
この課題を解決したコンサルタント

タナベコンサルティング
HRコンサルティング事業部
チーフマネジャー立入 俊介
総合人材サービス会社にて、大手~中堅中小企業の新卒採用・人材育成支援に従事し、プレイングマネジャーとして組織マネジメントを担い、社内外両面の組織改革の経験後、当社へ入社。採用領域での知見を活かし、「社員が活き活きと働き、周囲に薦めたくなる組織作り」の信条のもと、顧客の理念・ビジョン・企業風土・採用競争力・制度設計・グループ人事まで、多面的要素から戦略的な人事コンサルティングを行っている。
- 主な実績
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- 人事制度設計(製造・商社・小売・物流倉庫など)
- 採用支援コンサルティング
- 教育体系構築支援コンサルティング
