営業DXの業種別成功事例10選と推進のポイントを解説

コラム 2023.12.27
営業&マーケティングDX 戦略・計画策定 CRMSFAデジタルマーケティング売上拡大
営業DXの業種別成功事例10選と推進のポイントを解説
目次

1.営業DXとは

デジタル・トランスフォーメーションの定義について、総務省『令和3年版 情報通信白書』では、以下のように定義しています。

Digital Transformation(デジタル・トランスフォーメーション)
企業が外部エコシステム(顧客、市場)の劇的な変化に対応しつつ、内部エコシステム(組織、文化、従業員)の変革をけん引しながら、第3のプラットフォーム(クラウド、モビリティ、ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術)を利用して、新しい製品やサービス、新しいビジネスモデルを通して、ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンスの変革を図ることで価値を創出し、競争上の優位性を確立すること

(総務省『令和3年版 情報通信白書』
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/html/nd112210.html

この定義を踏まえると、「営業DX」とは、デジタル技術やデータを活用して営業プロセス全体を抜本的に改革する取り組みと言えます。単なるWeb会議ツールや名刺管理アプリの導入やIT化にとどまらず、蓄積された顧客データを分析し、個人の勘や根性に頼る属人的な営業から、「データに基づいた戦略的な営業」へと組織全体を転換させることが重要です。
つまり、営業におけるDX(デジタル・トランスフォーメーション)は、デジタル技術を駆使してネットとリアルの両面で最適な営業活動を行い、顧客体験価値を変革し、持続的な成果と競争優位性につなげていくことだと考えます。

2.営業DXとデジタル化の違い

「営業DX」と「デジタル化」は似た言葉で混同されがちですが、両者には目的と取り組みの深さに大きな違いがあります。

紙の書類や日報をデータ化してシステムに入力したり、対面商談をオンライン会議に切り替えたりするなど、既存の業務プロセスをアナログからデジタルに置き換えて「部分的な業務効率化」を図る取り組みが「デジタル化」です。多くの中小企業がこのデジタル化の段階で満足してしまいがちですが、これだけでは根本的な課題解決や組織の変革には至りません。

一方で本来の「営業DX」とは、ITツールの導入をゴールとするのではなく、デジタル化によって得られたデータを分析・活用し、営業手法や組織のあり方全体を再構築して「新たな価値を創出する」ことを目的としています。営業プロセスの再設計や顧客の購買行動の分析を通じて、組織の価値創出の仕組みを根本から変革し、企業の競争優位性を高めることこそが真のDXです。

アナログ業務をITツールに置き換える単なる「デジタル化」で満足するのではなく、この2つの違いを正しく理解し、データ活用を見据えた取り組みへと繋げることが、営業活動全体を進化させる戦略的なDX推進を実現する鍵となります。

3.営業DXがもたらす3つの変化

営業DXが組織に定着することで、単なる業務効率化という枠を超え、主に以下のような3つの大きな変化がもたらされます。

(1)属人化からの脱却

これまでの営業活動は、ベテラン担当者の頭の中にしかない経験や勘、個人的な人脈に依存する「属人化」に陥りがちでした。しかし営業DXを推進することで、トップセールスのノウハウや過去の商談履歴、成功パターンがデータとして可視化され、組織全体の共有資産に変わります。これにより、担当者が不在の際でも他のメンバーが迅速かつ適切に対応できるようになるほか、若手社員への教育やノウハウ共有がスムーズになり早期戦力化が実現するなど、チーム全体の営業力が飛躍的に底上げされます。

(2)データに基づく意思決定

個人の感覚や経験則といった不確かなものではなく、正確なデータに基づいて客観的な意思決定を行う「データドリブン営業」が可能になります。SFAやCRMなどに蓄積された顧客の行動データや商談結果を分析することで、失注の本当の原因を特定したり、受注確度の高い見込客をスコアリングして抽出したりすることができます。これにより、精度の高い売上予測や、より確実な営業戦略の立案が可能となり、効果的なPDCAサイクルを回し続ける組織へと進化します。

(3)顧客体験の向上

顧客の基本情報だけでなく、過去の商談履歴、問合せ内容、さらにはWebサイト上での行動履歴に至るまで、すべてのデータが一元管理されるようになります。これにより、それぞれの顧客が抱える潜在的な課題やニーズを深く理解し、最も最適なタイミングでパーソナライズされた質の高い提案やフォローアップが可能になります。一貫性のあるきめ細やかな対応は顧客満足度を大幅に高め、結果としてアップセルやクロスセルの成功、顧客生涯価値の最大化に大きく貢献します。

4.営業DXが注目される背景/重要性

総務省『令和3年版 情報通信白書』では、コロナ禍において、企業におけるデジタル・トランスフォーメーションがあらためて注目されている要因として、4つ考えられると記されています。

1.スマートフォン等の普及に伴う消費行動等の変化
2.デジタル・ディスラプションの脅威
3.リアル空間を含めたデータの増大・ネットワーク化
4.デジタル市場のグローバル化

(総務省『令和3年版 情報通信白書』
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/html/nd112230.html)

 

その中でも、営業DXにおいては、スマートフォン等の普及に伴う消費行動等の変化とリアル空間を含めたデータの増大・ネットワーク化の影響を受け、企業側の変化が求められています。

『スマートフォン等の普及に伴う消費行動等の変化』について
消費行動等の変化の背景には、あらゆる業種・業態においてこれまでにない新しい製品やサービス、ビジネスモデルを展開する新規参入企業の登場があります。これは、BtoC企業に限ったことではなく、BtoB企業の購買者行動にも変化が起きています。特に、情報収集段階で購買者が営業担当と会う割合も低くなってきております。すでにサービスの比較・検討を済ませた段階で問い合わせをする形に変わってきていると感じている企業もいらっしゃるのではないでしょうか。

『リアル空間を含めたデータの増大・ネットワーク化』について
新規顧客の営業においてこれまでリアル営業を行っていた場合は、初回アポイントのタイミングでお客様の関心事などを1から情報収集をする形でした。ただし、現在の顧客はサービス、関連情報をネットワーク上で調べています。営業との商談前にインターネット上で行動し始めています。したがって、その行動の情報をうまく取り込み、自社の営業活動に活かすことで優位性を作っていくことが重要となってきます。

5.営業DXを推進するデジタルツールの活用

営業DXを推進するデジタルツールの活用について、リード獲得からリアル営業につなげる活動における一例についてご紹介します。ただし、デジタルツールを導入することは手段であり、導入後いかに業務の効率化を図り、営業担当者がお客様の課題解決に時間をあてられるかが重要となります。

(1)マーケティングサイト

営業ツールに例えると、営業提案書の役割を果たすWebサイトです。見込客の集客・リード獲得・育成・ホット客抽出のみを目的として構築を行います。詳細な商品説明、事例紹介、業種別・課題別記事、よくある質問、お役立ち資料など、見込客が望む情報のみで構成します。

(2)マーケティングオートメーションツール

顧客・見込客のWeb上の行動を自動的に記録するツールです。メール発信も可能です。すべての見込客がホットリードではないため、クールリードとのつながりを保ちながらホットリードへと育成していけるように、定期的な接点をネット上で作っていきます。

(3)CRM

自社と顧客との関係性を主軸とした顧客情報の管理を目的としています。機能面において、CRMはSFAと共通点が多いですが、商談・案件を軸とするSFAと違い、CRMは顧客とのコミュニケーションを軸に情報を管理しています。

(4)SFA

顧客情報や営業ステータスの一元管理、営業メンバーの行動管理、売上管理や予測といった機能を備えており、営業活動の効率化を得意としています。

6.【業種別】営業DXの成功事例10選

(1)建設会社:データの一元化とシナリオ設計による営業DXで、新たな顧客創造モデルを構築

民間案件の受注を強化すべく、顧客育成(リードナーチャリング)を軸とした営業DXを推進しています。各営業担当者が個別に抱えていた見込み顧客の情報をデータベース化して一元管理し、顧客の興味分野や購入意欲の段階を可視化しました。
そして、ターゲットの意欲に合わせてサイトや提供資料を抜本的に見直し、従来の単なる入札実績から、顧客の課題解決に寄り添ったビジュアル豊かな施工事例集へとアップデートしています。さらに、メールやウェビナーを活用したきめ細かなアプローチのシナリオを設計し、顧客のステータスに応じた最適な情報を継続的に届ける体制を整えました。
こうしたデータに基づく戦略的なコミュニケーションにより、顧客のニーズが明確になったタイミングで自然と問合せが入るようになるなど、属人的な営業スタイルから脱却し、デジタルを起点とした効率的で確実な顧客創造モデルを確立するという大きな成果を上げています。

(2)住宅メーカー:営業DXによる情報提供の充実で、商談の短縮化と即決が急増

従来の「少しお高い注文住宅」というイメージから脱却すべく、ブランド構築と連動した営業DXを展開しました。ターゲットの異なる2つのブランドを立ち上げるとともに、デジタル上で顧客に刺さるビジュアルや情報発信にこだわってブランドの世界観を作り上げました。
これにより、顧客が来場前に十分な情報を得ている状態が作られ、モデルハウスを訪れる時点でお客様の下調べが徹底されるようになりました。
その結果、最初のアポイントから意思決定までの時間が大幅に短縮化し、即決されるケースが増加するなど、営業フェーズにおける効率が劇的に向上しました。単なるリード獲得にとどまらず、商談のスムーズ化という営業現場の質の変化を引き起こしたことで、全受注に占めるデジタル経由の割合が64%まで拡大するなど、ビジネスモデルの大きな変革を実現しています。

(3)車載機器メーカー:戦略起点の実践的な営業DXで、新規事業のリード獲得数が4倍へ急増

従来の「売ったら終わり」のハードウェア卸売中心から、継続的な関係構築が大前提となるBtoB向けのSaaS型モビリティサービス事業へと転換を図る中、直販ノウハウの不足という壁を打破すべく、戦略起点の営業DXを推進しています。すでにMAやCRMといったデジタルツールを導入し、営業プロセスの分業化も進めていましたが、それらを使いこなすための「設計図」が欠けていました。
そこで、ペルソナやカスタマージャーニーといったマーケティング戦略を明確に再構築し、各営業フェーズの目標を過去のコンバージョン率に基づいて精緻にKPI化しました。ツール導入という手段を目的化せず、インサイドセールスに必要なアポイント数や架電数から成約までのプロセスをすべて逆算して可視化し、日々の実績を誰もが確認できるデータドリブンな文化を定着させています。
こうした地に足の着いたマネジメントにより、新たなSaaS事業において四半期のリード獲得数が前期比4倍超に跳ね上がり、アポイント件数も右肩上がりで倍増するなど、ハードウェア企業からサービス企業へのビジネスモデル変革を牽引する大きな成果を上げています。

(4)物流企業:プラットフォーム型の営業DXで、業界課題の解決と新たなビジネスモデルを創出

物流業界特有のドライバー不足やIT化の遅れといった構造的課題を見据え、「運べない時代」を防ぐためのオープンな営業DXを推進しています。核となるのは、IoTやAIを活用してドライバーの疲労度や危険運転をリアルタイムで可視化する独自の輸送デジタルプラットフォームです。
同社はこれを単なる社内の安全管理システムにとどめず、同業の中小輸送事業者にも提供するシェアリングエコノミーの基盤へと拡張させました。こうした社会課題を解決する新たなビジネスモデルへの転換により、現場では漫然運転による事故ゼロの継続やヒヤリハットの94%削減、燃費の向上を実現しています。
さらに、客観的なデータに基づく公正な評価が可能になったことで、ドライバーと運行管理者が一体となって安全を追求する強固な組織風土の醸成にもつながるなど、サービスの質的向上と業界全体の底上げを両立させる大きな成果を上げています。

(5)人材サービス企業:現場感覚とテクノロジーを融合させた営業DXで、求職者からの返信率が大幅に向上

人口減少による採用難や、採用コストの上昇といった営業人材不足の課題を打破すべく、顧客の「今の心境」に寄り添うことを目的とした営業DXを推進しています。CRMとMAツールを導入し、営業フローの抜本的な見直しを行いました。
単なる一斉配信などの自動化に走るのではなく、「テクノロジーで自動化すべき作業」と「人が介在すべき場面」を現場の感覚で慎重に見極めている点が大きな特徴です。LINE公式アカウントへ移行し、問合せの約7割をチャットボットでスピーディーに解決する一方、複雑な個別相談には人が対応する体制を整えました。
さらに、求職者自身が求人案件の配信件数などを設定できる仕組みを持たせた結果、質の高い顧客体験が実現し、LINEを通じた求職者からの返信率が20~80%へと飛躍的に跳ね上がりました。デジタルツールに頼り切るのではなく、担当者の確かな現場感覚を組み込むことでコミュニケーションを最適化するという、実効性の高い成果を上げています。

(6)印刷会社:属人化からの脱却とDtoC展開で、新規顧客獲得数が年間2200社へ急増

現場のベテラン社員に配慮しながら段階的に基幹システムを導入して業務のデジタル化を進めると同時に、攻めの営業DXを展開しました。具体的には、不動産・住宅業界にターゲットを絞った販促支援のDtoC事業をネット経由で立ち上げ、商品のテンプレート化によって「人に依存しない売り上げ創出モデル」を構築しました。
さらに、システムに蓄積された顧客データを分析して新商品を継続的に生み出す仕組みを作ったことで、年間181社だった新規法人顧客獲得数が2200社へと大きく跳ね上がりました。パート社員1名でスタートした事業が年商2億円超へと成長しただけでなく、残業削減などによって働きやすさも向上し、女性従業員比率が25%から70%へ高まるなど、企業風土の変革という大きな成果を上げています。

(7)機械メーカー:営業DXによるデータドリブン経営への転換でグローバル営業を精緻化

企業規模の拡大に伴い、膨大なデータの資産化や利活用、部門間の連携が急務となったことから、従来の経験則に頼る体制から脱却すべくデータドリブン経営に向けた営業DXを展開しました。
販売部門においてSFA(営業支援システム)を導入し、セールスマーケティングとインサイドセールスを連携させることで、データに基づいた営業アプローチの深化と精緻化を実現しました。あわせて製造現場でも図面データの資産化や各種システム連携を進めた結果、グローバル規模で顧客の生きた声を拾い上げ、データ起点の的確な経営・営業判断が可能になりました。
これにより、世界中に点在する多様な顧客の課題に対して自社のシーズを直結させた独自のソリューションを適正価格で提供する仕組みが強化され、グローカルニッチリーダーとしての地位をさらに深めるという大きな成果を上げています。

(8)包装資材専門商社:営業DXによるオムニチャネル化の推進で、過去最高の業績へとV字回復

コロナ禍によるイベント需要や包装資材需要の激減によって赤字に転落した窮地を打破すべく、ビジネスモデルの変革を伴う営業DXを展開しました。対面の営業・店舗販売・ECという3つの販売チャネルを一体化させる「オムニチャネル政策」を推進し、CRMデータや部門間連携を強化することで、顧客に最適な商品やチャネルを提案するプラットフォーム化に注力しました。
さらに、各チャネルで拾い上げた顧客の生の声や市場情報をスピーディーに新商品開発へつなげるデータ活用体制を構築し、顧客体験価値(CX)の向上を図りました。
これらの営業プロセスの抜本的な改善により、赤字からのV字回復を実現しただけでなく、翌年3月期には過去最高の業績を記録するなど、大きな成果を上げています。

(9)電機メーカー:部門間連携と営業DXの推進で、受注までの営業工数を半減

各チャネルで収集した顧客データが一元管理されておらず生かし切れていない課題を解決すべく、部門間の連携を軸とした営業DXを展開しました。マーケティング部門、製品部門、営業部門が三位一体となって目標を共有し、オウンドメディアなどで得たデジタル上の行動履歴と、営業部門が持つ訪問・受注履歴などのデータを融合して可視化する体制を構築しました。
これにより、ペルソナやカスタマージャーニーに基づいた戦略的なアプローチが可能となり、各顧客のニーズに対し的確なタイミングでフォローできるようになりました。
その結果、デジタルマーケティングとインサイドセールスのみで完結する新たな受注モデルが誕生するなど、営業フェーズにおける抜本的な効率化を実現しています。データの一元化やAI解析によってこれまで人が行っていた業務が削減されたことで、従来と同じ売り上げを半分の営業工数で達成できるようになるなど、データ活用による生産性の劇的な向上という大きな成果を上げています。

(10)印刷企業:ボトムアップ型の営業DXで「デジタルマーケティング活動」を全社展開し、組織的な受注モデルへ転換

顧客の調達スタイルが「なじみの業者への依頼」から「ネットリサーチ」へと変化する流れを捉えるべく、現場主導のボトムアップ型による営業DXを推進しています。
同社は、デジタルマーケティング部門自らがウェブを通じて引き合いを創出し、営業部門と連携して受注につなげる活動をスタートさせました。この新しい取り組みを他部門へ浸透させるにあたり、戦略やKPIから具体的な施策・運用体制までの階層を可視化する独自の設計図を構築し、部門間におけるデジタル用語や目的の認識のズレを解消しています。
最初から完璧な体制を目指すのではなく、小さく始めて生み出した成果を各部署が関心を持つ形で戦略的に報告し、社内の共感を獲得しながら全社展開へとスケールアップさせました。
こうした地道な成功体験の共有とロジック展開により、属人化しがちな従来の「個対個」の営業スタイルから、デジタルで成果を計測・体系化する「組織対組織」の営業への抜本的な転換を果たし、専用サイト経由の受注金額を順調に伸ばしながら全社横断的なプロジェクトへと成長させる大きな成果を上げています。

7.営業DXにおける、よくある失敗例とポイント

営業DXは、成功すれば企業の競争力を飛躍的に高める一方で、進め方を誤ると「高いコストをかけたのに効果が出ない」といった事態に陥るリスクもあります。ここでは、多くの中小企業が陥りがちな3つの失敗例と、それを防ぐための注意点を解説します。

(1)ツールの導入自体が目的化してしまう

最も多い失敗が、「他社もやっているから」「高機能だから」という理由で自社の課題に合わない多機能なツールを選んでしまい、現場が使いこなせずに終わるケースです。結果として、ツール導入自体が目的になってしまいます。

【導入前の注意点】
まずは自社の「絶対に解決したい課題」を一つに絞りましょう。そして、いきなり全社に大規模なシステムを導入するのではなく、特定の部署や課題に絞ってスモールスタートを切り、小さな成功体験を積み重ねながら対象範囲を広げていくことが重要です。

(2)現場の理解・協力が得られず反発を招く

経営層がトップダウンでシステムを導入しても、実際にツールを使う現場の営業担当者から「入力作業が増えるだけでメリットがない」と反発を招き、定着しないケースも後を絶ちません。

【導入前の注意点】
営業DXは現場の協力なしには成立しません。「なぜこのツールを導入するのか」「ツールを使うことで、担当者自身の業務がどう楽になり、成果に繋がるのか」を導入前に丁寧に説明し、現場がメリットを実感できるような対話の場を設けることが不可欠です。

(3)データが入力されるだけの「データの墓場」になる

SFAやCRMに顧客情報が入力されても、担当者ごとに運用ルールがバラバラだったり、誰もそのデータを分析・活用しなかったりして「データの墓場」と化してしまうケースです。これでは単なる高価な報告ツールになってしまいます。

【導入前の注意点】
「どの項目を」「どのタイミングで入力するか」といった明確な運用ルールを事前に定めることが重要です。また、週の営業会議で必ずツールのダッシュボードを見ながら議論するなど、データを見て活用することを業務プロセスの中に強制的に組み込む仕組みづくりが必要です。

これらの失敗を避け、営業DXを組織に定着させるためには、自社の現状課題の可視化から、適切なツールの選定、そして現場への浸透まで、包括的な視点を持った専門的なノウハウが求められます。

8.まとめ

タナベコンサルティングでは、営業戦略からデジタルマーケティング戦略の具体策設計・Webサイト制作・MAツール実装・インサイドセールスの立ち上げ・広告運用まで、煩雑になりがちなデジタルマーケティングを、立体的かつ一気通貫でサポートします。お悩み事があればぜひお気軽にご相談ください。

関連資料
相談会
AUTHOR著者
デジタルコンサルティング事業部
コンサルタント
中村 祐輝

ITインフラに特化したSI/SES企業でデータベースエンジニアと営業を経験、その後マーケティングリサーチ企業で定性調査のディレクションの経験を経て当社へ入社。企業のブランディングやマーケティング支援をするコンサルティングに従事。事業の戦略策定から実装までサポートできるコンサルタントを目指し活動している。

中村 祐輝
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