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企業やサービスのブランド(想起されるイメージや印象)を理想的な形へと近づけていくためには、機能的な価値訴求ではなく、情緒的な価値訴求がより重視されます。今回は、情緒的な価値訴求の実現方法として「ブランドストーリー」と呼ばれる手法に着目し、お伝えします。
機能的価値訴求と情緒的価値訴求
大前提として、ブランディングとは、ステークホルダーから企業やサービスに対して理想的なイメージを抱いてもらうための経営活動です。
具体的にはTVCMなどの広告はもちろん、ニュースや記事などを活用する広報、営業スタッフの立ち振る舞いなど、イメージが形成されるタッチポイントでの取り組みは、すべてブランディングといえます。そんなブランディング活動における情報の伝え方は、今回のタイトルにもある「情緒的価値訴求」と「機能的価値訴求」で区別することができます。
本コラムでは、昨今のブランディングにおいて、特に重視される「情緒的価値訴求」について触れていきます。
情緒的価値訴求において重要なブランドストーリー
コーポレートブランディングであれば、企業としての思いや考えをステークホルダーに知ってもらい、理解・共感を醸成することがゴールとなります。そのためには、どれだけ売上規模が大きくとも、多くの拠点を構えようとも、企業としていかに社会に貢献するか、どのような理念のもとに組織が存在しているのかに触れる機会を作らない限り、共感は生まれません。
つまり、社員・顧客・投資家・求職者など、関わるステークホルダーから共感を得て、強固なブランドを築くためには「情緒的価値訴求」は必須の手段であると言えます。では、情緒的価値訴求を成功させるためにはどのような戦術が有効でしょうか。それが、本コラムのタイトルにもなっている「ブランドストーリー」です。
ブランドストーリーは平たく言うと、企業のこれまでの歩みと、未来に向けた展望を、ステークホルダーの心に訴えかける形にした物語です。ここで注意したいのが、単なる「沿革」と「計画」にしないことです。あくまでも共感してもらうことを目標とし、企業としてどのように世の中の課題に向き合ってきたか、これからどのように世の中に貢献し続けるかを意識して物語を作り上げることが重要です。
1. 情緒的価値訴求
情緒的価値とはステークホルダーが企業や提供サービスに対して感覚的・心理的に感じる価値のことであり、感覚的・心理的にどのように感じてもらいたいかを考え、価値訴求を行うことを情緒的価値訴求といいます。
例)「企業に対する安心や信頼」「サービス使用時の高揚感」「ブランドの背景にあるストーリーへの共感」など
2. 機能的価値訴求
機能的価値とは企業やサービスが持つ客観的・実用的な機能・性能の価値のことであり、価格やスペック、ラインナップなど数値で表すことのできる機能・性能を訴求することを機能的価値訴求といいます。
例)「コストパフォーマンス」「耐久性」「販売実績」など
3. ブランドストーリー
ステークホルダーの企業への共感を生み出すために、創業の理念や、貢献価値(パーパス)をもとに、企業のこれまでの歩みや、未来に向けた展望などを物語として描いたもの。
さいごに
どんな企業・サービスにもブランドストーリーは存在します。ただ、意外と考えたことがないものかもしれません。ブランド価値を向上させたいとお考えの経営者や担当者の皆さまは、ぜひ一度「貴社のブランドストーリー」を考え、形にしてみてください。


