中心化傾向とは
人事評価時に評価者が陥りやすいエラーの1つである。
中心化傾向とは、評価結果が両極端を避け中央に集まる状態を指す。
原因としては、評価者自身が付けた評価に対し、根拠や自信が持てなかったり、部下の能力や実績を的確に把握していない、または低評価を付けることで部下から嫌われたくないといった心理から、中心化傾向は引き起こされる。
ここで留意すべきは、中心化傾向により正しい評価がなされないという問題である。成果や努力の有無に関わらず評価が同じであれば、評価制度に対する不信感が募ったり、モチベーションの低下を招く。
中心化傾向を避けるテクニックの一つとして、5段階で設定されることが多い評価ランクを、あえて偶数の4段階や6段階で設定する場合が考えられる。
タナベコンサルティングでは本質的な対策として、評価者研修等を実施し「正しく評価をする目的と意義」についての重要性を説いている。
この用語解説をしたコンサルタント
タナベコンサルティング
HRコンサルティング事業部
チーフマネジャー村田 幸人
人事制度再構築(調査、分析、制度構築、運用支援等)コンサルティングや、幹部人材育成等の階層別研修、考課者・被考課者研修等の集合研修を行う。製造業、卸売業、物流業を中心に、上場企業から中堅中小企業まで「クライアントサクセス」を求め、人的資本経営を支援している。