職能資格制度とは
職能資格制度とは、職務を遂行する能力(=資格)に基づいて等級・評価・賃金を決定する制度である。仕事を経験するほど職務遂行能力は身に付くということや、終身雇用で長期的に育成することを前提とした制度である。また等級と役職は連動しておらず、職務遂行能力が高ければポスト不足の場合も昇格できるため、柔軟な人材活用が可能である。職務遂行能力の基準は、職種・拠点に関わらず全社統一であり、職務や役割を定義していない分様々な職種や業務を経験させることで幅広い知識を持った人材を育成することが可能となる。一方で、一度得た職務遂行能力は失うことがないという考えから、降格は滅多に起こらず、結果として人件費の負担が大きくなる可能性がある。また、勤続年数=職務遂行能力の高さとなるため自然と年功序列型になり、若手社員のモチベーション低下にも影響する可能性がある。
この用語解説をしたコンサルタント
タナベコンサルティング
HRコンサルティング事業部
チーフマネジャー山中 惠介
総合ファッション企業で人事労務・採用・育成等のHR領域の実務経験後、当社へ入社。現場での実務経験を活かし「採用」「育成」「活躍」「定着」の4つをバランスよく取り入れた戦略人事の構築とクライアントに寄り添うコンサルティングを信条としている。社員が継続的に活躍・成長していく仕組みづくりを中心に、組織における人材育成・人材活躍も支援している。