オーセンティックリーダーシップとは
オーセンティックリーダーシップとは、リーダーとしてのあるべき像や理論ではなく「自身の価値観や考えを軸にリーダーシップを発揮するスタイル」を指す。
"オーセンティック(authentic)"とは直訳すると「本物の」「正真正銘の」「真の」ということを意味し、オーセンティックリーダーシップは、古くから良いとされているリーダー像や慣習を正とするのではなく、リーダー自身の価値観や考え、信念を大事にし、メンバーとも共有することで価値基準を統一した組織を形成する方法である。
リーダーシップの発揮方法は十人十色である中で、特に近年これまでとは異なるリーダーシップが求められている要因としては企業や組織を取り巻く環境の変化が挙げられる。
VUCAの時代、つまり不安定・不確実・複雑・曖昧である現代においては、従来のトップダウン型やカリスマ的なリーダーシップだけでは、健全な組織運営が困難になりつつある。
オーセンティックリーダーシップの核となる「リーダーらしさ」を全面に、時に弱みや不安をメンバーに共有し、目線を合わせることで、メンバー一人ひとりの個性や特徴を生かしやすくなる利点が挙げられる。
オーセンティックリーダーシップを発揮するためには、以下の5点が必要である。
①自身の信念・目指すべき方向性は何かを明確にする
②自身の価値判断基準をぶらさず行動する
③自身の価値観を伝え、組織を牽引する
④メンバーとのコミュニケーション
⑤自己管理
特に⑤自己管理においては、常に現状に満足せず成長意欲を持ち続けることが重要である。
企業が社員に行えるアプローチ方法として、日々の業務の中でリーダーシップについて考えることは困難であるため定期的に個々のリーダーシップについて振り返る機会を設ける(例:学習機会・研修など)ことが効果的である。
この用語解説をしたコンサルタント
タナベコンサルティング
HRコンサルティング事業部
チーフコンサルタント西川 美空
中堅企業向け人事制度再構築コンサルティングや、中堅・若手・新入社員向けセミナーに従事している。「クライアントへ寄り添い、企業と社員の成長に寄与する」をモットーに、最適な組織と人づくりを支援できるコンサルタントを目指している。
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