人事コラム
グループ経営を担う経営者人材育成のポイント
グループ経営のスタイルが多様化する中、グループ会社の10年後の成否は、グループ各社のトップの経営力で決まる
前書き
ホールディングス化、海外企業も含めたM&A、親族外承継に伴う分社化と、グループ経営のスタイルが多様化している。
グループ経営における経営課題の解決は、「グループ各社」のトップの経営力に委ねられている。
言い換えると、グループビジョン、グループミッションの自社の立ち位置を踏まえ、事業会社の成長戦略、組織・人材をマネジメントし、臨機応変な意思決定を行う決断力を持った「社長力」の高い経営メンバーの有無が、10年後のグループ経営の成否を決める。経営者人材育成は、必須条件と言える。
経営能力に必要である事業センスと経営センスを磨く

事業センスを磨き、成長に向け会社の未来を拓く
10年後わが社が何で顧客から選ばれるか、中長期視点に基づきビジョン(定性・定量)を組み立てる。
10年後の目指すべき姿をイメージした上で、バックキャスティングし、顧客の価値観や経営の価値観の変化に合わせて、わが社の成長モデルを考える。また、長期的な視点で、外部環境・ライバル・マーケット・顧客ニーズの変化を読み取り、グループ会社の事業戦略の組み立てを行う。中長期視点、短期対策を含めて、経営的視点から戦略構築を行うことで経営者としての事業センスを磨く事ができる。

経営センスを磨き、販売・生産・開発・財務・管理をバランスさせる
事業戦略を構築が完了すれば、事業戦略を実現するための、経営戦略・組織戦略への落し込みが必要になる。ペンタゴンの5つの機能別対策を検討し、働き方改革やダイバーシティ経営も含め、企業の成長に合わせた組織スタイル・人材育成モデルを設計する。また、経営システムにおいては、グループ経営におけるコンプライアンスリスク、ガバナンスリスクを学び、リスクマネジメントの観点から企業経営をデザインする。中期計画を損益計算書・貸借対照表・戦略投資を含めた資金計画へ落し込み、経営数値への理解も深め経営センスを磨く。
グループ経営を担う経営者人材育成ステップ
- STEP1
- 構造分析(事業・収益・組織の観点より構造分析する)
- STEP2
- 事業戦略の策定
- STEP3
- 経営戦略の策定
- STEP4
- アクションプラン作成
- STEP5
- 数値計画への落し込み
グループ会社の成長戦略実現のためのロードマップが成果物
経営者として、全社視点・中長期視点・経営者視点で経営に向き合えるかがポイントになる。
事業・経営に対する考え方を学び終わりではなく、グループ会社としての自社の経営計画に落し込む実戦型の教育を展開する。