業務改善の初めの一歩で使えるフレームワーク

解決提案 2023.04.03
IT化構想確立支援コンサルティング フレームワーク 戦略・計画策定
業務改善の初めの一歩で使えるフレームワーク

企業が抱える課題

課題感はありながらも結局いつも通りの仕事のやり方を続けてしまう

課題感はありながらも結局いつも通りの仕事のやり方を続けてしまう

業務の生産性、人材の採用や育成、様々な理由で今の業務改善が必要と考える経営者・管理者の方は多いと思います。業務改善には「ムリ・ムダ・ムラ」を無くすという観点や、Q(仕事の質)C(仕事に費やすお金や時間)D(成果を出すまでの期間)を改善するという観点があります。業務改善のメリットは分かっているものの、今の業務で手一杯、改善の進め方が分からないなどの理由で、なかなか着手できない方が多いのではないでしょうか。

解決策

業務改善のフレームワークを知り、最初の一歩を踏み出しましょう

業務改善のフレームワークを知り、最初の一歩を踏み出しましょう

業務改善の経験がない方でも、フレームワークを活用することで考え方や進め方のコツを身に着けることができます。ここでは業務改善の初期段階で使えるフレームワークを紹介したいと思います。

業務改善は『何のために?』を繰り返す、目的の明確化から始まる

業務改善は『何のために?』を繰り返す、目的の明確化から始まる

仕事でも最も重要なことは目的を明確にすることです。正しい意思決定、正しい手段の選択をするためにも欠かせません。「それは目的ではなく手段だ」と言われた経験はないでしょうか。目的の明確化に有効な方法は『何のために?』という問いを繰り返すことです。『なぜなぜ』のフレームワークに近い考え方です。それによって、図に示すような上位目的が見えます。取り組もうとしている改革が、上位の経営目標や事業目標に関連すれば十分です。

『IPO』の視点で個々の業務を把握する

『IPO』の視点で個々の業務を把握する

業務改善と聞き、最初からデジタルツールの調査を始める方もいますが、まずは現状把握です。業務の全体像を描き、俯瞰的な視点で課題を特定していくことが肝心です。業務可視化のフレームワークとしては『IPO』が有名です。Input、Process、Outputの頭文字のことで、業務に必要なもの(I)、業務内容(P)、成果物(O)を指します。これにより、個々の業務を可視化できます。例えば「週次売上の集計業務」の場合、Iは「営業担当者の売上報告書」、Pは「売上報告書をエクセルに入力し、集計グラフを作成して、グラフをフォーマットに貼り付ける」、Oは「売上集計グラフ」となるでしょう。このようにして個々の業務を定義していきます。

個々の業務を『フローチャート』で繋ぎ、業務プロセスを可視化する

個々の業務を『フローチャート』で繋ぎ、業務プロセスを可視化する

業務のIPOを把握した後(または、同時並行)で、『フローチャート』を使って業務をつなぎ合わせていきます。部署間の業務のつながり、担当者間の業務のつながり、それらを明確にしていくことで業務の全体像を可視化することができます。このプロセスを描いていると、ある業務のOutputがある業務のInputになるという関係性が見えてくるのですが、明確なOutputがない業務や、せっかく作成したOutputが後工程ではほとんど使われていないという業務の非効率も見えてくることがあり、この段階で課題が見つかることもあります。

その業務が適切かどうかは『ECRS(イクルス)』の視点で見極める

業務プロセスを可視化した後は、業務の整流化・標準化を検討します。この時、ECRSが活用できます。E(排除)C(結合)R(交換)S(簡素化)という意味です。例えば「週次売上の報告会議」をこの視点で考えましょう。Eの視点では、明確な目的がこの業務にあるかどうか見ます。毎週月曜日に実績に基づく営業アクションを決定する、という目的がある場合はこの業務を排除すべきではありません。次にCの視点では、金曜日に実績の報告、月曜日に週次アクションの議論を分けて行っている場合は、どちらも月曜日の会議で議論したほうが効率的でしょう。次にRの視点では、午前中に顧客との連絡を取り、午後に会議を行っている場合、順番を入れ替えて、会議の結果を踏まえて顧客と連絡を取ったほうが手戻りは少なそうです。最後にSの視点では、1時間の内20分は先週の実績確認をしているなどあれば、実績確認は事前に各自で済ませ、会議では最初から営業アクションの議論に入るのが良いでしょう。このように、業務の見直しを行っていきます。

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