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2026.08.17

グループ経営とは?
5つのタイプ・メリット・デメリットと
成功のポイントを解説【2026年最新】

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グループ経営とは?5つのタイプ・メリット・デメリットと成功のポイントを解説【2026年最新】

目次

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グループ経営とは

グループ経営とは同じ経営哲学を持った親会社・子会社・関連会社が1つの企業グループとして活動する経営方法を指します。つまり、統一した経営哲学によって会社を動かすことをグループ経営と呼びます。
従来は親会社・子会社・関連会社でそれぞれ経営を行っていましたが、グループ経営によって意思決定を統一することで、親会社・子会社間で意思統一したブランドイメージを生み出すことも可能になります。
ちなみに、事業会社がそれぞれのベクトルをもって活動する「分社経営」と「グループ経営」が意味するものは異なります。「グループ経営」の主な特徴は次の通りです。

・グループ企業として共通した価値判断基準が存在する
・各事業会社よりグループ全体の最適化を優先する
・グループ本社によるグループ全体のガバナンス構造
・グループ本社によるグループ全体のマネジメントシステム
・グループのオペレーションコストの最小化(シェアード化)が可能

なお、グループ経営の主な目的は「グループ利益の最大化」であり、親会社と子会社がシナジーを発揮することにより、生産性や付加価値の向上を図ることが可能になります。
外部環境に急激な変化が起こった際も耐え得る経営を行うために、グループとして各社(各事業)の方向性が一致し、単純和ではなく一体として生まれる相乗効果(グループシナジー)を最大化することは非常に重要です。
この目的を達成するために、グループミッションが必要になっていきます。
グループミッションとは各企業の枠を超え、グループとして何を実現するのか、その使命の事を意味しています。グループミッションが明確に定義されてはじめて、グループ内の企業それぞれが同じ方向を向くことが出来るようになり、グループ経営を成功させるカギになっていきます。

グループ経営の増加と背景

~企業はなぜグループ経営を目指すのか~

国内マーケットが縮小する中で、事業の多角化やビジョン実現に向けた事業ポートフォリオの最適化などグループ内の企業は増える一方です。経済産業省「企業活動基本調査(確報)」を基に集計したところ、2023年度において持株会社(純粋持ち株会社及び事業持ち株会社)は14,000件近くまで増えており、実にリーマンショック時から14年間で3.5倍に増えているという盛況ぶりです。2021年に弊社が実施した「グループ経営に関する企業アンケート調査」においても、回答いただいた企業の過半数がホールディングス化を検討しており、検討中企業の71.4%が3年以内にグループ経営体制の導入を予定しています。
この傾向は今後も増えていくと考えられるのですが、理由としては、M&A市場の活性化により企業のグループ化が進んでいること、経営資源(ヒト・モノ・カネ)の再配分により持続的成長に向けた事業のポートフォリオの拡充が進んでいること、そして、事業承継を機とした資本と経営の分離により社員が経営者になれる環境の整備が進んでいるなどが考えられます。グループ経営が増える中で、いかにシナジーを生みながら事業経営を行い、グループとして持続的成長を果たすかが課題となります。

企業はなぜグループ経営を目指すのか
出所:タナベコンサルティングにて作成

なおグループ経営において、グループ全体でガバナンスを浸透させることは非常に重要です。下記のコラムでは、ガバナンスを推進するための仕組みの整備やグループ全体の組織再構築のポイントについて紹介しています。

グループ経営の5つのタイプ

~成長に向けてどのようなグループ経営を目指すのか~

グループ経営のタイプは、「グループとしてのビジョン浸透度」と「グループ統制力」の2つの軸により5つのタイプが分かれます。いずれのタイプを目指すかは、業種・業態、企業文化、グループとしての戦略性など、様々な条件から経営スタイルを決めていく必要があります。グループ経営を行う上では、経営者がはじめに意思決定すべき事項といえます。
ビジョン浸透度とグループ統制力の2軸による4象限のマトリクスで共創型・ビジョナリー型・一体型・放任型の4つの経営スタイルにわかれ、さらに5つ目の経営スタイルとしてプラットフォーム型があります。
各々の経営スタイルのポイントは下記の通りです。

①共創型グループ

1つ目は共創型グループ。グループとしてのビジョンの浸透度は高く、グループとしての統制力も強い。グループビジョンの実現に向けてグループに属する全企業が一丸となって事業を推進していくグループ経営スタイルです。グループに属する会社が連携を取り合う関係となり、シナジーが発揮しやすいメリットがあります。

導入されている企業例:グループ一体でブランド戦略を推進したい、製造・サービス業の中堅企業

②ビジョナリー型グループ

2つ目はビジョナリー型グループ。グループとしてのビジョンは浸透しているものの、過度なグループ統制は行わず、グループ会社の自主性を重んじるグループ経営です。ビジョンという錦の御旗の下、各社が自由闊達に経営を行うスタイルです。過度なグループ管理が不要のため、グループ子会社を増やしやすくなるというメリットがあります。

導入されている企業例:M&Aでグループ会社を積極的に増やしたい、多角化志向の成長企業

③一体型グループ

3つ目は一体型グループ。ビジョンよりも統制に重点を置き、親会社の強い統制の下、一体となって事業を推進するグループ経営です。子会社が親会社の一機能として存在している場合の経営スタイルです。グループ全体で一つの会社として機能するため、各社の責任が明確化しやすいというメリットがあります。

導入されている企業例:親会社の機能を子会社が担う形で分社化した企業

④放任型グループ

4つ目は放任型グループ。これは最も良くないグループ経営スタイルであり、実質的に最も多いグループ形態かもしれません。M&Aなどでグループインしてもシナジー発揮の仕組みを実装できず、何も相乗効果を生まない経営スタイルです。

陥りやすい状況:M&Aでグループインしたものの、シナジー発揮の仕組みが整備できていない企業

⑤プラットフォーム型グループ
5つ目はプラットフォーム型グループです。形態として、ビジョンについてはグループ統一又は各社ごとに浸透しており、グループ統制は過度に強めず自主性に重きを置いています。グループ本社にプラットフォーム機能があり、子会社の苦手分野をグループ会社がサポートする経営スタイルです。各社が苦手分野を克服できるため、グループ全体としての成長や収益性が高まるといったメリットがあります。

導入されている企業例:バックオフィス機能をグループ本社に集約し、各社の経営効率を高めたい企業

グループ経営の5つのタイプ出所:タナベコンサルティングにて作成

自社に合うグループ経営スタイルの選び方

~企業の持つポテンシャルを最大限発揮するグループ経営のスタイルを模索する~

グループ経営の目指すところは、グループとしてのビジョン実現に向けて、グループ各社が持つ企業としてのポテンシャルを最大限発揮できる経営スタイルの模索とグループビジョンの実現にあります。グループとしての基本方針は親会社であるグループ本社が決める役割を持ちますが、経営スタイルは、経営に対する価値観、業界を取り巻く環境変化、目指す事業規模や成長スピードなど、様々な条件の中で決めることになります。どのスタイルが正解かどうかを問うことではなく、企業文化も鑑みながら、企業の持つポテンシャルを最大限に発揮できると思われるグループ経営のスタイルを模索することが大切になります。
それぞれのグループ経営スタイルには、特徴、メリット・デメリットが存在し、これらを総合的に判断してグループ経営スタイルを決めていくことになります。

グループ経営スタイルは全部で5つ、一覧表をご覧いただき、自社に最適なグループ経営スタイルを実践してください。
次回以降は、それぞれの経営スタイルについて事例を交えて解説を行います。

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グループ経営の5つのタイプ 出所:タナベコンサルティングにて作成


自社に最適なグループ経営スタイルを選ぶ際には、次の3つの視点を起点に検討することが重要です。

第一に、グループ会社の拡大方針です。M&Aによって積極的にグループを拡大していくのか、既存グループ内の再編・整理を優先するのかによって、求められる統制の在り方は異なります。
第二に、グループ本社の関与度です。各社の自主性を尊重しながら緩やかに連携するのか、グループ本社が強い統制力を持って一体運営するのかを明確にする必要があります。
第三に、グループビジョンの浸透状況です。グループ全体で共通のビジョンが共有されているかどうかは、経営スタイルの選択に直結します。
これら3つの視点を総合的に判断したうえで、統制を重視する場合は「共創型」または「一体型」、各社の自主性を重視する場合は「ビジョナリー型」または「プラットフォーム型」が候補となります。

グループ経営戦略 成功のポイント

グループ経営戦略を成功させるためのポイントについてもご紹介します。
まず成功させるためには、「グループのビジョン・理想像を明確化する」ということが非常に重要となります。期限を設けない恒久的ビジョンと、中長期のビジョンを設定することが必要です。
また、「定期的なガバナンスの見直し」も必要となります。
子会社の不祥事などの影響がグループ全体に及ぶことがあるため、監督機能の強化や社外取締役の起用などを行い、ガバナンスを強化することが必須です。
加えて、「詳細なデータ分析」も重要な要素の1つです。
グループ内企業のデータを横断的に収集し、経営状態やリスクについて正確に把握することが必要です。

ここまでグループ経営の5つのタイプについてお伝えしてまいりましたが、最後にグループ経営の主なメリット・デメリットについてご紹介いたします。

グループ経営のメリット

まずグループ経営のメリットとしては役割の明確化が挙げられます。各事業は子会社や関連会社が行い、グループ全体の意思決定は親会社が行うことにより意思決定のスピードが向上します。
また事業リスクの分散や管理体制の強化もグループ経営の大きなメリットといえます。それぞれ詳しく説明します。

・役割の明確化

グループ経営の場合、親会社が事業理念に基づき、グループ全体の意思決定を行い、各事業は子会社や関連会社など各社が行うなど、役割分担を明確にすることができます。役割を明確にすることで、子会社は自社の事業に集中して取り組むことができ、親会社はグループ全体の方向性を決定できるため、効率的な運営をスピード感をもって進められます。ビジネスには素早い判断が求められるシーンも多いため、可能な限り早めに方向性を決めて動くことが熾烈な争いを勝ち抜く鍵となります。グループ経営を上手く機能させられれば、意思決定のスピードという観点から見た場合は適しているといえます。

・事業リスクの分散

グループ化することによってリスクを分散できることもグループ経営ならではの強みです。
同じグループであったとしても、子会社や関連会社は独立した法人です。1社の業績が悪化した場合や損失を出してしまった際には、その事業と関係ない子会社・関連会社が受ける被害を最小限に留めることが可能になります。また運送業や飲食業などにおいては、認可が降りている事業で業務停止命令を受けてしまうと、連鎖的に他事業も停止しなくてはなりません。グループ経営では、こういったリスクも分散化によって回避することができます。

・管理体制の強化

グループ経営の場合、事業や業種ごとに会社を構えることが可能なため、各社の実態にマッチした人事制度や労働条件を柔軟に採用しやすくなります。そのため事業内容に応じた最適な労働環境を提供できるため、社員のモチベーションアップに繋がったり、事業に適した採用制度でより優秀なリソースを確保できる可能性が高まるのです。

なおグループ経営において、グループとして各社の方向性を一致させ、相乗効果を最大化することは重要なポイントです。
下記のコラムでは、グループシナジーの要素と、グループ各社の方向性を一致させるポイントについて紹介しています。

グループ経営のデメリット

グループ経営のデメリットとしては、体制が複雑になりグループを超えて業務が重複してしまう可能性がある、また間接コストが増加してしまうケースがある等の課題が存在します。そのため、例えば、グループ各社・全体で連携できるシステムの採用により、意思決定の迅速化や運用コストを引き下げる取組みが非常に有効です。

グループ経営の課題

グループ経営の課題は、グローバル展開に伴う管理の難しさだけではありません。とりわけ国内の中堅・中小企業においては、事業承継、M&A、事業の多角化を背景にグループ化が進む一方で、経営管理の仕組みづくりが追いついていないケースも多く見られます。
その結果、親会社と子会社、あるいはグループ各社の役割分担や権限の線引きが曖昧になり、意思決定の遅れや責任所在の不明確さが生じることがあります。

また、国内中堅・中小企業のグループ経営では、各社ごとに業務プロセスや人事制度、会計ルール、システムが個別最適で運用されていることも少なくありません。特にM&Aによってグループ会社が増えた場合、販売管理・会計・人事などの仕組みが統一されておらず、業績把握に時間を要したり、同じような業務が各社で重複したりすることで、グループ全体の生産性を下げてしまう要因になります。

さらに、経営人材の不足も大きな課題です。親会社がグループ全体を見渡して戦略を描けたとしても、各社でその方針を実行できる経営者層や管理人材が不足していると、現場への浸透が進みません。オーナー経営者や一部の幹部に判断が集中してしまうと、グループ化による分権と機動力という本来のメリットが十分に発揮されない恐れもあります。

もちろん、海外拠点を持つ企業では、言語・商習慣・法規制の違いにより、本社の方針が現地に正確に伝わらない、あるいは現地実態を本社がタイムリーに把握できないといった課題も生じます。加えて、国内では事業軸で管理していても、海外では地域軸での管理が必要になるなど、マネジメントの考え方にズレが生まれることもあります。

このようにグループ経営では、国内外を問わず、全体最適の視点で「権限設計」「業績管理」「人材配置」「システム統合」をどう進めるかが重要になります。グループ各社の自立性を活かしながらも、共通ルールや管理基盤を整備し、経営情報を迅速に把握できる体制を構築することが、グループシナジーを最大化する鍵となるのです。

まとめ

以上の通り成長を目的とするグループ経営においては、グループシナジーをいかに大きくできるかがポイントとなります。タナベコンサルティングのグループ経営システム構築サービスでは、企業の現状把握や課題の分析を徹底して行い、シナジーとポートフォリオを最適化するための戦略・方針・計画の立案をします。また、タナベコンサルティングの知見を活用し、管理・経理・人事制度などグループ経営における基盤の構築の支援を実施します。
グループ経営システム構築サービスの詳細は下記よりご覧ください。

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