シェアードサービスとは
シェアードサービスとは複数の企業を持つグループ企業が、経理や人事、総務、情報システムなどといった共通する間接業務を、1か所に集約させて一括で管理・処理を行い各企業へと展開させる経営手法を指す。
似た意味の用語として「BPO(Business Process Outsourcing)」があるが、こちらは企業の業務プロセスを外部に委託するアウトソーシングの形態を指しており、グループ企業内で業務が完結するシェアードサービスとは、業務の作業者の点で意味が異なる。
シェアードサービスの1番の実施メリットは業務の効率化である。
各社(各事業部)で重複している業務を1つにまとめられるため、コストの削減にも繋がる。
一方で、社内に担当者がいないことで、イレギュラー対応や連携が困難になったり、それぞれの企業における業務プロセスの標準化にコストがかかることがデメリットといえる。
導入においては、まず現状の課題を把握した上で、適切な配置先を選択し、運用ルールを策定する。
そして導入後も長期的な観点を持って効果測定と改善活動を継続し、適切な方法でシェアードサービスを運用することが必要である。
この用語解説をしたコンサルタント

タナベコンサルティング
HRコンサルティング事業部
ゼネラルパートナー藤田 奈緒
人事制度や教育制度の構築支援、セミナー講師・運営など、人材育成の現場に幅広く携わる。 階層別・テーマ別の教育カリキュラム策定から企業内講師育成・研修運用までを支援し、中堅・中小企業の人材育成内製化を実現した経験を多数持つ。人材育成(アカデミー)研究会のサブリーダーを務め、「業績に直結する教育の効果的な運用」を研究中。