意思決定の精度とスピードを上げるための管理会計制度を導入・構築
管理会計コンサルティングとは
タナベコンサルティングの管理会計コンサルティングは、貴社の経営戦略に基づいた最適な管理会計制度の導入・構築・設計を支援します。経験豊富なコンサルタントが、現状分析から課題抽出、改善策の提案、具体的な制度設計から運用までを一貫して行い、経営の意思決定を支援します。
管理会計制度の設計により、事業別・セクション別・拠点別の損益状況を可視化し、個別に業績管理を行うことで効果的な収益改善にむけた意思決定を行うことが可能となります。
また経営活動や行動プロセスを指標化・定量化することで目標達成に向けたインセンティブを高めます。
管理会計と財務会計の違い
管理会計の目的は企業経営のために、その実態を捉え、経営者、管理者の意思決定が適時、適切に行われるようにすることです。よって財務会計と違い、正確性よりも、迅速さとフィードバック性を重視します。
財務会計(従来からの経理) | 管理会計(計数で経営をコントロールする仕組み) | |
---|---|---|
目的 | 企業取り巻く利害関係者に対し、 企業の財務状態と計画や成績を報告すること |
経営者・幹部が企業の経営実態を適時理解し、的確な対策を打つための手段 |
狙い | 【関係者の利害調整】 企業と利害関係者との利害調整のための資料を提供すること |
【生産性の向上】 利益の向上を追求する 生産性の向上を図る 安全性を追求する |
評価基準 | 【合原則・合法的】 企業会計原則、会社法、金商法、税法など |
【合目的】 各企業の業種・業態・規模・症状により異なる 独自の基礎科目、部門体系 |
計算対象 | 【企業単位】 企業全体の費用・利益を総合的に捉え 企業全体の資産を総合的にとらえる |
【管理対象別】 管理対象(セグメント)別に細分化して捉える 管理対象を「会社」の枠にこだわらず決める 商品・サービス別、取引先別、部門別等 |
計算期間 | 【事後計算】 1年1回の一定期間(決算) |
【管理対象別】 管理対象(セグメント)別に細分化して捉える 管理対象を「会社」の枠にこだわらず決める 商品・サービス別、取引先別、部門別等 |
管理会計コンサルティングにおけるスコープ
財務会計と異なり、管理会計は多岐に亘ります。管理会計コンサルティングでは下記の範囲に絞って導入・強化、構築に向けた管理会計制度の設計を行います。
調査・課題抽出【フェーズⅠ】
貴社トップ・現場担当者からのヒアリングや資料調査を実施することで貴社の現状認識を行います。
フェーズⅠの終了月では、現状分析の結果を共有する場として中間報告会を実施いたします。
実態調査
- ヒアリング・調査
- (1)経営トップ・部門責任者への面談による期待する管理会計レベルの把握
(2)管理会計の実務担当者へのヒアリングによる現状の管理会計についての課題・問題点とあるべき管理会計レベルの把握 - 調査・分析内容
-
①管理会計による業績管理の実態把握
(1)全社損益と部門別・セクション業績管理資料の実態分析
(2)部門損益と業績管理資料の実態分析
(3)共通費の配賦方法と適合性分析
(4)業績管理に関するシステムの運用状況 -
②業績管理にむけたコミュニケーションパイプ分析
(1)意思決定関与度・評価連動状況分析
(2)業績管理資料の各種会議での利用状況把握
(3)業績の部門評価や個人評価への連動性把握
(4)生産性向上に向けたKPI設定と運用状況把握
中間報告会
- 現状分析の結果を報告。
貴社における業績管理上の課題を認識・共有するとともに、管理会計制度設計の方向性について討議・決定。
制度設計・運用開始【フェーズⅡ】
実態調査を踏まえた課題を基に、管理会計制度の設計を行います。
事業別・部門別・得意先別損益管理設計
- 事業別・部門別・得意先別損益管理の目的
- ①どの事業・部門で利益が出ていてどの事業・部門で損失がでているかを明確にすることができる。
②事業・部門・単位で経営効率を把握することができる。
③部門別の利益貢献を測定し、公平な業績評価の尺度とすることができる。
④業績の動向をつかみ、予算実績対比で未達原因を究明し、対策をとることができる
⑤営業・工場の利益を見るための、「仕切値」を設計する。
予算編成の精緻化
-
①業績管理を行う上で、精緻な予算でないと実態の差額をつかみづらくなり、業績改善に向けた対策が有効に機能しない。
②予算編成の流れを見える化し、どの部門でどの予算を立てるか決定することで業績数値の精度を上げると同時に、各部門の業績責任を意識させる("予算を立てたからには達成する"意識の醸成)。
KGI・KPIの目的
- KGI・KPIの目的
-
①経営活動や行動プロセスを指標化・定量化することにより、組織全体や部門、社員一人ひとりまでの現状と目標、さらに目標を達成するまでに必要な具体的な施策を可視化できる。
②また、目標達成に向けたインセンティブ発揮が期待できる。
業績先行管理体制の構築
- 業績先行管理の目的
-
①現在の受注残(進捗)と⾒込み情報をもとに弾き出した"予測数値"と、会社(部⾨)の掲げる⽬標値を⽐べ、そのギャップをどうやって埋めていくか、そのためにどんな⼿を打つのかを考える活動を浸透させる。
②先行して差額をおさえて適切な対策が打てる仕組みを構築する。
管理会計コンサルティングの基本スケジュール
管理会計コンサルティングのコンサルティングの全体スケジュールは以下の通りです。
(※横にスクロールしてご覧いただけます)
フェーズ | 項目 | 内容 | 1ヵ月目 | 2ヵ月目 | 3ヵ月目 | 4ヵ月目 | 5ヵ月目 | 6ヵ月目 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
キックオフ | ● | |||||||
Ⅰ | 現状分析 | 1.トップ・現場インタビュー | ● | ● | ||||
2.収益構造分析 | ● | ● | ||||||
3.業績管理状況の調査 | ● | ● | ||||||
4.各種フォーマットの調査 | ● | ● | ||||||
5.コミュニケーションパイプ分析 | ● | |||||||
6.(業績管理における)システム調査 | ● | |||||||
調査・分析結果 報告会 | ● | |||||||
Ⅱ | 制度設計・運用 | 1.事業別・部門別・得意先別損益管理設計 | ● | ● | ||||
2.予算編成の精緻化に向けたフロー設計 | ● | ● | ||||||
3.KGI・KPIの設計 | ● | ● | ||||||
4.業績先行管理表とマニュアルの制定 | ● | ● | ||||||
5.コミュニケーションパイプ見直し | ● | ● | ||||||
管理会計制度 報告会 | ● |
※上記は予定であり、進捗に応じて変更になる事があります。
管理会計コンサルティングの推進体制
管理会計コンサルティング推進体制案は下記の通りです。
フェーズⅠは実態調査と方向性検討、フェーズⅡ以降が制度設計となります。フェーズⅡ以降は貴社選定のメンバーとプロジェクトを編成し、貴社の意見を汲み取りつつスピーディに制度設計をいたします。
コーポレートファイナンスに精通したコンサルタントがお客様のお悩みを解決します
ドメイン(業種・事業領域)・ファンクションの観点で、各分野に精通したコンサルタントが在籍しています。
-
タナベコンサルティング
上席執行役員
コーポレートファイナンスコンサルティング事業部福元 章士
-
タナベコンサルティング
コーポレートファイナンスコンサルティング事業部
エグゼクティブパートナー鈴村 幸宏
-
タナベコンサルティング
執行役員
M&Aコンサルティング事業部丹尾 渉
-
タナベコンサルティング
コーポレートファイナンスコンサルティング事業部
エグゼクティブパートナー浜岡 裕明
-
タナベコンサルティング
上席執行役員
コーポレートファイナンスコンサルティング事業部福元 章士
収益・財務戦略構築を専門分野として、建設、住宅、製造、小売業など幅広い業界でコンサルティングを実施。企業再生、組織再編、事業承継などのターンアラウンド支援も数多く手掛けてきた。「1社でも多く企業の成長を誠心誠意サポートする」をモットーに、様々な経営課題を解決に導く経営者のパートナーとして高い信頼を得ている。
主な実績
- 1000億グループ企業のグループ経営システム構築
- 国内事業再生及び海外事業撤退支援
- 住宅メーカーのホールディング経営体制構築支援
- 中堅鉄鋼商社の業務改善
- 化学薬品商社のグループ企業組織再編
- 中堅物流企業の事業承継
-
タナベコンサルティング
コーポレートファイナンスコンサルティング事業部
エグゼクティブパートナー
CFO視点で企業価値を高めるサステナビリティ経営研究会リーダー鈴村 幸宏
メガバンクにて融資・外為・デリバティブ等法人担当を経て、当社入社。「企業を愛し企業繁栄に奉仕する」を信条とし、経営戦略・収益戦略を中心に幅広いコンサルティングを展開。企業を赤字体質から黒字体質にV字回復させる収益構造改革、成長企業に対するホールディングス化とグループ経営推進支援、コーポレートファイナンス視点による企業価値向上、投資判断、M&A支援の実績を多数持つ。また、オーナー企業に寄り添った事業承継支援、経営者(後継者)育成も数多く手掛け、高い評価と信頼を得ている。
主な実績
- 中堅建設資材卸にて総合戦略立案、中期経営計画設計、M&A・PMI推進支援
- 上場外食チェーンにて総合戦略立案、収益構造改革、組織デザイン、コーポレートファイナンス戦略立案
- 上場住宅ビルダーの総合戦略立案、中期経営計画設計、収益構造改革プロジェクト推進
- 中堅介護チェーンの新事業モデル構築、多店舗展開支援、収益・キャッシュフロー戦略支援
- 中堅音響機器メーカーの次世代経営戦略策定・クレド策定・ブランディング推進支援
-
タナベコンサルティング
執行役員
M&Aコンサルティング事業部
『成長M&A』実践研究会リーダー丹尾 渉
2017年からM&Aコンサルティング本部の立上げに参画。M&A戦略構築からアドバイザリー、PMIまでオリジナルメソッドを開発。その後4年間で延べ60件以上のM&Aコンサルティングに携わる。「戦略無くしてM&Aなし」をモットーに、大手から中堅・中小企業のM&Aを通じた成長支援を数多く手掛けている。
主な実績
- 上場企業の新規事業開発を目的とした譲受側M&Aアドバイザリー
- 上場企業子会社の事業戦略からM&Aまで一貫性を持たせた戦略構築
- 上場企業子会社の買収調査のためのビジネスDD、財務DD、労務DD
- 中堅企業の事業ポートフォリオの転換によるビジネスモデル変革支援
- M&Aを初めて実施した中堅企業のPMI支援
-
タナベコンサルティング
コーポレートファイナンスコンサルティング事業部
エグゼクティブパートナー浜岡 裕明
経営者の志を受け止めるコンサルティングスタイルで、ホールディング設立支援・グループ経営システム構築・事業承継計画策定・企業再生など、機能別・症状別の課題解決コンサルティングに定評がある。また、組織経営体制構築に向けた制度設計、後継者・経営幹部育成も数多く手掛け、実績を残している。
主な実績
- 中堅建設資材卸のホールディング設立支援
- 中堅菓子製造業のグループ経営システム構築
- 中堅材料部品メーカーの企業再生計画策定支援
- 東証1部生産材製造業の次世代経営幹部育成
- 中堅同族企業(ファミリービジネス)の組織経営体制構築
よくあるご質問
- Q.対象外の業種・業界はありますか。開く
- A.基本的にはございません。業界業種問わずご支援させていただいております。
- Q.導入前に相談することは可能でしょうか。開く
-
A.専門コンサルタントとのご面談機会を準備させていただきます。
ご状況に応じて最適な推進方法をご提案させていただきます。
- Q.料金以外に請求されることはあるのでしょうか。開く
-
A.見積ご提示段階のお取り決め事項以外の金額請求を行うことはございません。
プラン変更をご希望の場合や追加費用が発生する際は貴社とご相談の上、別途、御提案書とお見積書を準備いたします。
- Q.対応できるエリアは限定されているのでしょうか。開く
- A.国内は全エリア対応しております。海外拠点はコンサルティングサービス対象外になります。
- Q.タナベコンサルティングの強みや特徴を教えてください。開く
- A.企業戦略・事業戦略、組織・人事、M&A、DXなどの経営機能と、建設業、製造業、ヘルスケア分野、食品業、金融機関などの各種業種・業界で展開しています。創業60年以上、経営コンサルティング17,000社を超える実績を有しています。
- Q.料金を教えてください。開く
- A.貴社のご相談内容に応じご提案いたします。まずはお問合せください。
- Q.プロジェクトはどのように進める形式ですか?開く
- A.貴社プロジェクトメンバーに、ヒアリングをし、弊社コンサルタントで調査・設計します。
戦略のスピードと精度を高める
意思決定手法「管理会計の構築」
部門単位で直課しづらい費用の配賦ルールや、部門間の関係を刺激して、シナジー効果を生み出す社内振替制度などを解説いたします。
・管理会計の必要性(財務会計と管理会計の違い)
・管理会計の実践手法
・取り組み事例紹介
など