SNS運用に工数をかけるメリットが感じられないと言う方に向けて、本コラムは少しでもそういったお悩みを持つ方の手助けになればと思います。

はじめに SNSマーケティングとは
昨今よく耳にするSNSマーケティングですが、皆さまはどのようなイメージをお持ちでしょうか。日本マーケティング協会によると「マーケティングとは、顧客や社会と共に価値を創造し、その価値を広く浸透させることによって、ステークホルダーとの関係性を醸成し、より豊かで持続可能な社会を実現するための構想でありプロセスである。」と定義付けられています。つまりSNSマーケティングとは、SNSを通じて価値を創造し、社会とステークホルダーと良好な関係を築くことだと言えます。
※参照元:公益社団法人日本マーケティング協会「マーケティングの定義」
企業がSNSを始めた方が良い3つの理由
企業がSNSを活用すると、効率の良い宣伝やブランディングを行うことができ、顧客との距離が縮まり認知度が高まると共に、販売促進の効果も得ることができます。
1.低コストでのプロモーション
基本的にSNSのアカウントは無料で開設することができるので、低コストでのPRが可能です。広告費のコストを削減しながらも、SNSで爆発的な拡散状態になると、宣伝効果は大きなものとなります。費用のかかる広告媒体に比べてコストパフォーマンスの高いプロモーション方法と言えます。
2.ブランディング効果
「情報拡散力」や「リアルタイム性」を活かし、情報を頻繁に拡散することで、商品やサービスの特徴や良さを顧客に印象付けることができます。その結果、認知度アップや購買促進につながります。
3.ファンの獲得
SNS運用では、顧客と直接コミュニケーションを図ることができます。自社の商品やサービスに関心を寄せる顧客に対して、企業側からSNSを通じて、直接アプローチをかければ、顧客のロイヤリティに好影響を及ぼし、ファンの獲得にもつながります。
企業がSNSを運用することは、上記のようなメリットがあり、結果、企業のSNSアカウントに興味、関心を持った顧客が、購入ボタンをクリックするなどのアクションをとったり、ECサイトへのアクセスにつながったり、実店舗に赴いたりする可能性が高くなることで、売上アップにつながります。
SNSを始める時に注意すべきこと
ただより怖いものはないですが、事前に準備しておけば大丈夫。
1.始めたら、長く続ける必要がある
SNSで成果を出すためには、良いコンテンツを作りながら、コツコツと地道にフォロワー数を増やして行くことが大事です。長期的な戦略を策定して、KPIを設定して運用することが大切です。途中でやめてしまっては、今までの努力が無駄になります。
2.炎上リスクへの対応
SNS運用では、不適切な発言などの情報が拡散されることで、炎上するリスクがあります。回避するためには、運用を開始する前に、複数名でチェックする体制やマニュアルを作り、運用フローを整えておくことが大切です。
3.運用担当者の業務工数への対応
運用を担当する従業員は、他の業務と兼任するケースが多い傾向にありますが、ブランディング効果や、売上への貢献を考えると、SNS運用にかける業務工数をしっかりと取り、他の従業員との業務分担の見直しが必要になります。
会社の、ブランディング戦略やマーケティング戦略の元で、SNS運用に取り組むことで、成果に結びつく可能性が高まります。リスクも理解した上で、事前準備をしっかりとして始めましょう。
どのSNSを使えばいいの?
1.X(旧Twitter)
短いテキストを、画像や動画、URLなどと共に発信できるSNSです。特徴は拡散力が高くリアルタイム性に優れている点で、元となるツイートと、それを他のユーザーに向けて発信するリツイートという機能により、短期間で拡散されます。
2.Instagram
「インスタ映え」という言葉が知られるように、写真や動画の共有に適したSNSで、テキストのみの投稿はできません。視覚的な訴求力が強いSNSなので、写真や動画にするとよりインパクトがある商品やサービス(ファッション・コスメ・飲食・ライフスタイルなど)の発信に向いています。
3.Facebook
世界規模でみると利用者数が多いのですが、本名での登録が日本人にはあまり馴染まないのか、TwitterやInstagramに比べると利用者数は少ない傾向にあります。ただ、本名の登録であるため経営者との交流ツールとして活用されることが多く、BtoBでの発信に向いています。
4.YouTube
オンライン動画共有プラットフォームのSNSで、企業の公式チャンネルとして、商品PVや、使い方紹介、イベント配信などを行うことで、商品や自社の魅力をアピールすることができます。
5.TikTok
短時間の動画配信が主流のSNSです。他のSNSに比べるとサービス開始からまだ日は浅いですが、急成長を遂げているSNSです。特徴は、トレンドの影響を受けやすいことで、トレンドに敏感な若年層をターゲットにした企業におすすめです。
各SNSの特徴を知って、自社にあったSNSで運用を始めてください。
今回のコラムが、各企業において、SNS運用を始めるきっかけとなれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました。
AUTHOR著者
ブランド&PRコンサルティング事業部
チーフコンサルタント
岩永 ひなた
ブランディング・PR等のコミュニケーション手法をMIXし、企業のブランド価値最大化の支援を行う。ブランド再構築、SNS支援、動画や販促品の制作等、戦略から戦術までをトータルでサポート。

