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企業ノベルティは、多くの人が一度は受け取ったことがある、さまざまな場面で活用されるツールです。特に、新型コロナウイルス感染症が収束した昨今において、お渡しするシーンも増えています。
本コラムでは、企業ノベルティの製作工程をご紹介します。
ターゲットの選定
アウター向け?インナー向け?
ノベルティの製作にあたって、まずはターゲットを明確にします。大きく分けると、アウター向け(社外)とインナー向け(社内)に分けられます。
1.アウター向け
(1)売上やロイヤルティに繋がるノベルティ(toC)
・店頭・ECプレゼント
・キャンペーン
・株主総会 ほか
(2)売上やロイヤルティに繋がるノベルティ(toB)
・展示会ツール
・営業ツール(お中元・お歳暮含む)
・代理店表彰 ほか
2.インナー向け
(1)既存社員のエンゲージメントにつながるノベルティ
・社内表彰
・周年記念品
・常備ツール
・コミュニケーション促進ツール ほか
(2)採用に繋がるノベルティ
・採用ツール(新卒・中途)
・入社ギフト ほか
このように、多岐にわたるシチュエーションがあるなかで、まずはターゲットの選定をすることで、ノベルティにどういった意味を持たせるかを明確にすることができ、今後の製作過程での判断基準にもなり得ます。
コンセプトの検討
受け取った人にどう感じてもらいたい?
渡したいターゲットに対するノベルティも、コンセプトありきで大きく変化します。どのようなシーンで、受け取った人にどう感じてもらいたいか、検討することが重要です。
例えば、以下のように1つのシチュエーションでも、いくつかのコンセプトが考えられます。
1. 店頭・ECプレゼントを製作する場合
・新規顧客、特に若年層を獲得したい ⇒ SNSで話題になるようなビジュアルや機能が突出したノベルティ
・既存顧客に対する還元をしたい ⇒ 商品特性や歴史などのストーリーとマッチしたノベルティ
2. 展示会ツールを製作する場合
・できるだけ多くの人に受け取ってもらいたい ⇒ 競合他社に比べて目を惹くバラマキノベルティ
・関心を持った人にクロージングをしたい ⇒ 商談につながり、その後も自社を思い出してもらえる、特別感のあるノベルティ
ノベルティを渡した後、どう感じて、どう行動してもらいたいかにより、まったく別のコンセプトになることがわかります。この部分をしっかり設計することが、魅力的なノベルティ製作につながります。
また、このコンセプト設計部分からパートナー企業に依頼をする方法もあります。
パートナー企業選定
ネットにはないメリット
次にパートナー企業の選定です。最近はネット上でノベルティを製作できるサービスもあり、特に数量が少ないアイテムをつくる際に、スピードやコストでメリットを出すことが多いです。
一方で、パートナー企業に製作を依頼する場合にも別のメリットがあります。
1. パートナー企業に依頼するメリット
(1)アイテムの豊富さ
ネット上で見る在庫だけではなく、国内外の複数の工場を前提にアイテムの提案が受けられます。
(2)提案の柔軟さ
ご要望をお伺いした上で、トレンドや状況を踏まえた柔軟な提案が可能です。
(3)コストメリット
特に、数量が多いアイテムを製作する場合、コストを抑えやすくなります。
2. パートナー企業へ依頼をするにあたっての準備物
(1)必要な情報
・上記のターゲットやコンセプト
・お渡しするシチュエーション
・予算
・数量
・ご希望の納期
(2)ロゴデータ ※印字したい場合
・コーポレート・ブランドロゴ
3. パートナー企業を選ぶ基準
(1)予算や納期に合うかどうか
(2)提案やデザインがコンセプトに合っているかどうか
(3)意図を汲んで柔軟な提案がもらえるか ほか
まとめ
企業ノベルティの製作についてご紹介しました。毎年のルーティンのように製作されることも多いノベルティですが、届けたいターゲットに対するコンセプトがマッチすると、大きな反響を呼ぶことも多々ある可能性を秘めたツールです。
販売促進・営業・採用・社内コミュニケーションなどのアクションを、より魅力的なものにできるツールとして、ぜひご活用ください。
AUTHOR著者
ブランド&PRコンサルティング事業部
チーフコンサルタント
三浦 さくら
クライアントの強みを生かしながら顧客体験価値を向上させるプロモーション戦略の立案やインナー・アウターブランディングツールの製作を通じ、クライアントと顧客のコミュニケーションモデル構築の支援に携わっている。エンドユーザーを意識し、クライアントのブランドの魅力を伝えられるご提案を目指している。

