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リブランディングを行うべきタイミングと進め方

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技術の進化や経済環境・価値観など、日々目まぐるしく時流が変化する昨今。変化に適応し、長期的な成長を成し遂げるためにリブランディングを行う企業が多く見られます。
リブランディングとは、既存のブランド価値を再構築し、新たな市場や顧客を開拓するための戦略です。本コラムではリブランディングの意味や目的に加え、企業がリブランディングを行うべきタイミングや進め方について記載します。

リブランディングとは何か

ブランディングとリブランディングの違い

リブランディングという言葉のもとである「ブランディング」引いては「ブランド」とはどのような意味でしょうか。 まずはブランドという言葉について、マーケティング&イノベーションの世界的権威として知られる、アメリカの経営学者フィリップ・コトラーは「個別の売り手または売り手集団の財やサービスを識別させ、競合する売り手の製品やサービスと区別するための名称・言葉・記号・シンボル・デザイン、あるいはこれらの組み合わせ」であると定義しています。
つまり、ブランドとは企業の商品やサービスを他社と差別化し、ターゲットに認識させるためのものです。

ブランディングとは、企業の存在意義や方向性を定義し、ターゲットから共感や信頼、またブランドの独自性を共通認識してもらうことを目的として計画・実行することで他社との差別化を図り、ブランド価値を高めることです。
対してリブランディングとは、上記のブランディングに「再び」の意味を持つ「Re」を付けた言葉です。

企業を取り巻く環境は日々変動しており、トレンドや価値観など外的環境だけでなく、経営者交代や新規事業への参入など内的環境も変化します。
これらの状況変化に合わせて、既存のブランド戦略を見直し、再定義することで新たなブランド価値を確立します。
インターネットの普及により、消費者にとって比較検討の選択肢が大きく広がっている中で、時代に沿ったブランド価値を正しく認識してもらうことは自社の製品、サービスを選択してもらうために必要不可欠です。

リブランディングを行うべきタイミング

リブランディングを行うタイミングとして以下が挙げられます。

1.経営者交代

経営者の交代など組織の再編成に伴い経営方針の変更を行う場合には、社内外に新しいイメージを伝える必要があります。
組織文化やビジネスモデルに応じて、新しいイメージを構築していくことが求められます。

2.事業変革、規模拡大

新しい製品やサービスを導入するなど、事業を転換する際は創業当初のブランドイメージとは異なる場合があります。
このタイミングでは既存顧客が離れてしまわないよう、既存のイメージを活かしながら新しい商品やサービスに適したターゲットやブランドイメージを再設計し見直すことが重要です。

3.ブランドの低迷

ターゲットのニーズや市場の変化により、ブランドの成長が伸び悩んでいる場合は、方向性を見直す必要があります。
時流に合わせてブランドイメージや価値を再構築することによって、ブランドの衰退を防ぐ必要があります。

リブランディングの進め方

1.現状の調査・分析

自社の強みや弱み、競合他社や環境的要因など市場を取り巻く環境を分析し把握します。これらの方法として、社内外でのインタビューやアンケート調査が有効です。
また、このフェーズでは、必ずしも自社のみで実施するのではなく、場合に応じて外部企業の協力を検討することも有効です。

2.ブランド戦略の策定

調査・分析によって得た情報をもとに、ターゲットと提供価値を明確にして言語化することで、どのような企業・ブランドを目指していくかストーリーを立て、共通認識できるようにします。また、策定したブランド戦略を正しく認知してもらえるように、ロゴ・Webサイト・広告・プロダクトデザインなどクリエイティブを変更します。
ブランドストーリーを表現した、ブランドムービーを作成することも訴求方法として有効です。視覚から得る情報はブランドイメージに大きく関わるため、どのように認知してほしいかを考えながら設計する必要があります。

3.新ブランドの浸透

(1)インナーブランディング
新ブランドを浸透させていく中で、まずは従業員一人ひとりが新ブランドについて正しく理解することが求められます。
そのために、社内報や式典の開催などを通じて、リブランディングを行った背景やこれまでとの変更点、今後の方向性を伝えることが重要です。

(2)アウターブランディング
社外への施策として、作成したクリエイティブを活用し、広告やSNS運用、イベントの実施により新たなブランド価値を伝えます。策定したターゲットに訴求するために、どのコンテンツを活用すべきかを見極める必要があります。

まとめ

リブランディングを行うことで、これまでのブランドを最大限に活かしながら、さらに新しい提供価値を再構築することができます。それにより、既存顧客のロイヤリティを向上させ、良い関係性を続けることに加え、これまで届いていなかったターゲットへ訴求し、新規顧客の獲得にも繋がります。
また、リブランディングの策定・推進を社内一丸となって行うことで、自社への理解を深め、社内エンゲージメントの向上も期待できます。
環境の変化に対応できているのか、ぜひ自社のブランドについて一度考えてみてはいかがでしょうか。

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AUTHOR著者

タナベコンサルティング
ブランド&PRコンサルティング事業部
チーフコンサルタント

小川 咲季

クライアントの強みを生かしながら顧客体験価値を向上させるプロモーション戦略の立案やインナー・アウターブランディングツールの製作を通じ、クライアントと顧客のコミュニケーションモデル構築の支援に携わっている。エンドユーザーを意識し、クライアントのブランドの魅力を伝えられるご提案を目指している。

小川 咲季
ブランディング・PR/広報に関する相談会

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