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ブランドイメージを数字で把握する!ブランディングイメージ調査のススメ

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ブランディングにおいては現状の自社の姿を正しく認識したうえで、目指す姿=ビジョンを明確にし、それを実現するための戦略構築が重要なポイントになります。
それでは、現状の自社のブランドを正しく認識するにはどうすればよいのでしょうか?

ブランド・ブランディングの基本的な考え方

タナベコンサルティングでは、ブランドを「企業や製品・サービスの提供価値や、さまざまな構成要素・コンタクト体験が複合的に結びついて、消費者・顧客の頭の中で作り上げられるイメージ」。
そして、ブランディングを「企業や製品・サービスによって提案したいCI(コーポレートアイデンティティ)やブランド独自の価値を魅力的に伝えることで、消費者・顧客にその価値を認知させ、イメージを向上する活動」と定義しています。

ブランディングにおいて重要なポイントは「顧客視点」であり、いくら「自社のブランドとは○○である!」と謳ったところで、顧客にそのようにイメージされていなければ、そのブランディングは失敗していると言って過言ではありません。

そして、先述の通り、新たなブランドを構築するためには、まず、自社のブランドがどのようにイメージされているかを調査し、現状認識をしっかりと行うことが重要です。

また、コーポレートであれサービスであれブランディングが企業活動である限り、ゴールとして目指すブランドビジョン策定の際には、その活動の成果を表す指標(KGIやKPI)が必要となります。それでは、概念である「イメージ」をどのように数値化すればよいのでしょうか?

本コラムでは、ブランドの現状を認識しブランドの真の強みを抽出するための調査手法例と、そのひとつとしての「ブランドイメージ調査」の具体的手法について解説いたします。

ブランドの真の強みを把握するための3つの調査

マーケティングに携わった経験のある方であれば、「3C分析」は聞き馴染みのある用語かも知れません。

3C分析とは、「市場(Customer)」「競合(Competitor)」「自社(Company)」の3つの視点から企業・サービスの現状を把握し、これらを掛け合わせることでターゲットやセグメント・ポジショニングを設定、その中から競合には真似のできない自社唯一の提供価値(USP、Unique Selling Proposition)を抽出する手法です。

この手法は、ブランディングにおいても、ブランドの唯一無二の提供価値を抽出するために活用できるものであり、特に、コーポレートブランドのイメージが競合との差別化に直結しやすいBtoB企業におすすめの手法です。

以下が、ブランディングにおける3Cを把握するための調査イメージになります。

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図1:<調査設計全体像イメージ>

調査設計全体像イメージ

出所 : タナベコンサルティング作成


(1)市場を知る=認知度調査

競合との比較において、自社はどの立ち位置にいるのかを客観的に把握します。把握したい内容によって、調査対象からアンケート項目は変わりますが、例えば以下のような調査項目が考えられます。

●企業名やサービス名称の単純な認知率
認知度が高い企業・サービスは、それだけで顧客にとって選ばれやすいブランドと言えます。競合との比較の中で認知度を正しく把握することは、そのKPIを定めるうえでも重要なポイントとなります。

●取引のある企業やサービスの有無、その理由
顧客がどの企業やサービスを選んでおり、なぜその企業・サービスを選んだのかを把握することで、他社の強み・弱み、あるいは顧客のニーズなどを理解します。

●企業・サービス選定にあたって接触した媒体は何か
リード獲得において、どの手段が最適解なのかを把握します。デジタル広告全盛の時代とは言え、ターゲットやサービス内容によってはマス媒体が最も効果を発揮する場合もあります。この項目は、ブランディングの中で特にアウタープロモーションを検討する際に活用します。

この調査結果を分析することで、市場のニーズや自社に価値を感じるターゲットは何か(ブランドターゲット)、最適なプロモーションは何かなどを検討します。

(2)競合を知る=競合分析調査

自社の競合企業がどのようなブランドを発信しているのか、それに基づきどのような成長戦略を描いているのかを整理します。

●ブランド・・・経営理念、P-MVV、CI・VI・BI、CSR、サステナビリティ取組、人的資本関連、キャラクター、プロモーションなどを整理

●成長戦略・・・中期経営計画、IR資料、各種企業情報などを精査・整理。これを整理する手法としては、市場・製品に既存・新規を掛け合わせる「アンゾフの成長戦略マトリクス」などが挙げられます。

これらを統合・分析することでポジショニングマップを作成し、目指すべきポジショニングや取り組むべき事業などを抽出します。

(3)自社を知る=ブランドイメージ調査

自社が発信しているブランドメッセージや強みと認識している内容を整理のうえ、各項目を顧客のみならず社員や取引先がどのように感じているかを、「強く思う」「まったく思わない」などの選択肢によってポイント化し、数的に明らかにします。

例えば、「伝統を引き継ぎ、新たな価値創出に挑戦する」というメッセージを発信している企業があるとします。
この場合、アンケート項目に「伝統」「新たな価値を生んでいる」「挑戦する姿勢」などを記載します。

ブランドをこれから構築しているところで、明確なブランドメッセージがないという場合には、企業の創業時の想い・沿革や社員へのインタビューを行う(「自社の強みは何だと思いますか?」「自社が顧客に選ばれている理由は何だと思いますか?」など)ことで抽出します。

この調査によって、最も明らかにしたいのは、社員と顧客の間にブランドイメージのギャップがないか、という点です。はじめにお話しした通り、ブランドはあくまで顧客視点に基づくものです。ギャップが生じている場合、ブランドの提供価値が正しく伝わっていない。もしくは、そもそも認識が間違っているという可能性があります。

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図2:<社員と顧客とのブランドイメージギャップについて>

社員と顧客とのブランドイメージギャップについて

出所 : タナベコンサルティング作成


さきほどの例で言えば、自社社員は「挑戦する姿勢」のポイントが高いが、顧客は「伝統」のポイントが高い、とギャップがある場合、現状顧客が自社に感じている価値は「伝統」となります。
そこで、現時点では「伝統」をブランドのコアに置き、「新たな価値創出」や「挑戦する姿勢」は社会情勢に合わせながら事業ベースとして発展させていく。
数年後、それらの目標を達成することができたという場合に改めてブランドを見直す(リブランディングする)という絵を描くことができます。

ブランディングの主たるプレイヤーである「自社社員」のブランドイメージに対する認識や顧客とのズレを確認するうえで、ブランドイメージ調査は大変重要な調査です。
また、各項目が数値化されているので、KGI・KPIを設定するための指標となります。

これらの調査は、外部委託することを推奨します。繰り返しになりますが、ブランドはあくまで顧客視点に基づくものです。
自社で実施してしまうと調査設計から分析結果に至るまで、自社的なバイアスがかかってしまったり、上層部への忖度が働いてしまう可能性が非常に高いためです。

また、調査・分析を元にしたブランディング戦略を構築し、その実行推進を行った後も重要です。定期的に同じ調査を行い、ブランディングが成功しているのか、改善すべき点はどこになるのか、PDCAを回していきましょう。

タナベコンサルティングのブランドイメージ調査

ブランドイメージ調査について、前項で基本的な考え方について説明しましたが、集計した数値をどのように分析し活用するのか、その設計自体が非常に悩ましい点になるかと思います。

タナベコンサルティングでは、そんなお悩みを解決し、戦略的にブランディングを遂行するためのオリジナルブランドイメージ調査「ブランディング戦略サーベイ」をご用意しております。

タナベコンサルティングの「ブランディング戦略サーベイ」

ブランディング戦略サーベイでは、以下の3つの視点に基づく調査設計を行い、「ブランド総合評価」「ブランドイメージ」「ブランド展開力」「ブランドロイヤリティ」の4つの指標を数値化します。
また、自由記述回答も設定できますので、数字だけでは分からない「真因」を深く追求することも可能です。

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図3:<ブランディング戦略サーベイの全体像-3つの視点>

ブランディング戦略サーベイの全体像-3つの視点

出所 : タナベコンサルティング作成


これらを経営コンサルタント視点に基づきレポート化し、ブランディングにおける課題抽出からその後の戦略構築・実装まで一気通貫のご支援を展開いたします。

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図4:<レポートイメージ> 調査結果サマリー

<レポートイメージ>調査結果サマリー

出所 : タナベコンサルティング作成


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図5:<レポートイメージ> 各分析レポート

<レポートイメージ>各分析レポート

出所 : タナベコンサルティング作成


また、「決裁が必要なのでいきなり調査をすることができない」「とりあえず現状のブランド評価を把握しておきたい」という方のために、無料の「ブランディング診断」もご用意しております。
こちらは、ウェブサイトで5分程度のアンケートに回答するだけで、簡易なブランドの現状認識にお役立ていただけます。

タナベコンサルティングの無料簡易「ブランディング診断」

ブランディング診断実施にあたっては、日常の業務を念頭に置いてご回答ください。
既に頭の中にブランディングの構想ややりたいことがある状態でご回答されると、ご自身の関心に基づく内容が強く数字に表れる可能性があるためです。
また、複数の方に実施いただき、その傾向を把握・比較することもおすすめです。全員の認識が共通していれば「やはり自社ブランドの弱みはここなのだな」ということが分かりますし、人によってポイントが異なっていれば社内においてもブランドイメージにギャップがあることが把握できるかと思います。

以上、ブランドイメージを数字で把握するための調査・分析手法、その中でも、ブランドイメージ調査について解説いたしました。

貴社のブランディング推進の参考になれば幸いですし、お困りごとがあればぜひタナベコンサルティングにご相談・ご依頼いただければと思います。

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AUTHOR著者

タナベコンサルティング
ブランド&PRコンサルティング事業部
コンサルタント

荒谷 公平

全国紙新聞社、カーシェアリング事業会社、広告代理店を経て当社に入社。主に、流通小売業や食品・日用品メーカーなどのBtoC企業における生活者目線のソリューション提案に強みを持ち、ブランディング・マーケティング戦略構築から、セールスプロモーション・会員獲得の企画立案実行まで、企業の課題解決をトータルにサポートする。

荒谷 公平
ブランディング・PR/広報に関する相談会

DOCUMENTお役立ち資料

CONSULTATION 相談会

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