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2026.07.30

成果に直結する!営業戦略におけるKPIとは

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営業戦略におけるKPI設定の考え方と具体例

市場環境が激しく変化する中、営業組織には「感覚」や「経験」だけではなく、客観的な指標に基づいた戦略実行が求められています。その中心となるのがKPI(重要業績評価指標)です。戦略と現場をつなぐ"共通言語"として、営業組織全体のベクトルを揃えるために不可欠な存在です。本コラムでは、営業戦略におけるKPIの考え方から、設定のポイント、実際に活用できる具体例までを解説していきますので、皆さまの営業戦略における一助となれば幸いです。

営業戦略におけるKPIとは

営業戦略におけるKPIとは、戦略目標を達成するためのプロセスを数値で可視化し、進捗や成果を測定するための指標です。売上高や利益といった最終結果(KGI)だけでなく、「その成果に至るまでの行動や活動量」を把握する役割を担います。KPIは、受注に至るまでのプロセスを分解し、どの活動が成果に影響しているのかを可視化する役割を果たします。
例えば、「新規開拓強化」という戦略に対し、商談数や提案件数、アポイント獲得率などをKPIとして設定することで、戦略が現場で適切に実行されているかを判断できます。KPIは営業戦略と現場活動を接続する「橋渡し」のような存在です。

営業戦略におけるKPIとは

営業戦略におけるKPI設定の目的とメリット

KPI設定の最大の目的は、営業活動を「見える化」し、再現性ある成果創出を実現することです。営業は属人化しやすい領域ですが、KPIを設定することで、成功パターンや課題が明確になります。
また、KPIは組織内の認識統一にも効果的です。何を優先すべきか、どの活動が成果に直結するのかが明確になり、営業担当者一人ひとりの行動が戦略と連動します。さらに、定量的な指標があることで、マネジメント層は的確な指示や改善支援を行えるようになります。
KPIを設定することで、成果を上げている営業プロセスを構造的に把握でき、他のメンバーへの横展開が可能になります。また、営業マネジメントにおいても、勘や経験に頼るのではなく、数値に基づく指導・改善が行えるようになります。これは営業組織全体の生産性向上に直結する大きなメリットです。

営業戦略におけるKPI設定の目的とメリット

営業戦略におけるKPI設定のポイント

経営・事業戦略との一貫性・整合性

KPIは営業部門単独で設計するものではなく、全社戦略・事業戦略と連動していることが不可欠です。例えば、「重点商材による利益率改善」を掲げているにもかかわらず、売上金額のみをKPIに設定してしまうと、値引き受注や戦略外商材の拡販を助長しかねません。
KPIは「何をやらないか」も暗黙に示す指標であり、戦略の優先順位を明確に反映させる必要があります。

KPIは「管理のための指標」ではなく、「行動を変えるための指標」

多くの企業では、売上・受注件数といった結果KPIのみが管理対象になりがちですが、それだけでは改善アクションにつながりません。
重要なのは、「成果に至るまでの行動」を示すプロセスKPIを併せて設定することです。
例として、受注数が伸び悩んでいる場合でも、「商談数」「提案件数」「決裁者接触率」などのプロセスKPIを見れば、どこに課題があるのかを特定できます。

現場がコントロール可能なKPIを選ぶ

KPIは現場営業が自らの行動によって改善可能でなければなりません。景況感や顧客の投資判断など、個人でコントロールできない要素をKPIにしてしまうと、目標管理が形だけのものになってしまいます。
「訪問件数」「提案実施率」など、日常行動と直結した指標を採用することで、KPIは初めて"動く指標"となります。

「KPIは多ければ多いほどいい」はよくある間違い

指標が多すぎると現場が混乱し、優先順位が不明確になります。加えて、達成可能性のある水準を設定することも欠かせません。過度に高い目標はモチベーション低下を招き、戦略実行の妨げになる可能性があります。重要なのは、設定したKPIを定期的にレビューし、改善指示や育成指導に活用することです。使われないKPIは、設定していないのと同じです。

現場の成熟度に応じてKPIは段階的に進化させる

KPIは固定的なものではなく、営業組織の成熟度や戦略フェーズに応じて見直すべきものです。育成段階では行動量重視、安定成長フェーズでは質や効率を重視するなど、段階的な設計と見直しが成果創出につながります。

営業戦略におけるKPI設定のポイント

営業戦略におけるKPI設定の具体例

KPI設定のポイントを押さえたら、次は実際にKPIを設定します。
近年では、顧客の購買行動は直接的接触(リアルマーケティング)のみでなく、Webサイトや検索エンジン等を活用した間接的接触(デジタルマーケティング)によって喚起されます。そのため、営業戦略は基本的に以下の図のようにリアルマーケティング軸とデジタルマーケティング軸によって構成されることが一般的になっています。

▼クリックで拡大します

リアルマーケティング軸とデジタルマーケティング軸による営業戦略

出所:タナベコンサルティング作成

営業戦略ごとに適切なKPIは異なります。ここでは、企業で特に採用されることの多い代表的な営業戦略を取り上げ、それぞれのKPIと選定理由を解説します。

新規顧客開拓戦略

主なKPI

  • 新規アポイント獲得数
  • 商談化率
  • 初回商談から受注までのリードタイム

新規開拓は成果創出までの期間が長く、売上だけで評価すると進捗が見えづらい戦略です。そのため、「顧客接点の創出量」と「プロセスの質」を測るKPIが重要になります。
新規アポイント獲得数は活動量を把握するための基礎指標であり、商談化率を見ることで、ターゲット設定やアプローチ方法の妥当性を検証できます。また、リードタイムを管理することで、営業プロセスの停滞や改善ポイントを明確にできます。

既存顧客深耕戦略

主なKPI

  • 既存顧客売上構成比
  • 案件単価伸長率
  • 提案実施率

既存顧客深耕戦略の本質は、「顧客との関係性の深化」と「取引領域の拡大」にあります。売上額だけでなく、既存顧客からの売上が全体に占める割合を把握することで、収益基盤の安定度を測ることができます。また、定期接触や提案の実施率をKPIとすることで、「受け身の営業」から「能動的な価値提案型営業」への転換を促進します。

重点商材・高付加価値商材拡販戦略

主なKPI

  • 重点商材受注件数
  • 提案件数
  • 提案受注率

重点商材戦略では、「どれだけ提案されているか」と「受注につながっているか」を分けて管理することが重要です。提案件数をKPIに設定することで、営業現場が戦略商材を優先的に扱っているかを確認できます。さらに提案受注率を掛け合わせることで、商品力・提案力・営業スキルのどこに課題があるかを明確にできます。

これらのKPIを継続的にモニタリングし、「どこに課題があるのか」「どこを強化すべきか」が明確になります。改善施策につなげることが大変重要です。

まとめ

営業戦略におけるKPIは、成果を生み出すための「行動の指針」であり、「仕組みそのもの」です。適切なKPIを設定し、戦略と現場を結びつけることで、営業組織は持続的に成果を上げることが可能になります。戦略策定と同時にKPIを設計し、営業体制・評価制度・マネジメントと一体で運用することが重要です。
重要なのは、KPIを「管理のための数字」に終わらせず、改善と成長のためのツールとして活用することです。営業戦略策定や体制強化を進めるうえで、KPIの見直しと設計は、今後ますます重要なテーマとなるでしょう。タナベコンサルティングでは、営業戦略策定からKPI設計、組織体制強化までを一貫して支援しています。成果に直結する営業改革を実現するためにも、今一度、自社の営業KPIが戦略と連動しているかを見直してみてはいかがでしょうか。

著者

タナベコンサルティング
ストラテジー&ドメインコンサルティング
チーフコンサルタント

木村 仁也

人材会社、アウトソーシング会社の法人営業として、人材・セールス・マーケティングに関する課題解決に向けた提案や伴走支援を経験し、当社へ入社。「何事も自分事に置き換え、真のクライアントサクセスの実現」をモットーに、クライアントの根本課題を解決し、全体最適に向けた支援で正しい方向に導く。

木村 仁也

営業戦略策定・体制強化コンサルティング

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