ガバナンス体制の確立で中長期的な企業価値の向上を実現
コーポレートガバナンスの重要性
コーポレートガバナンスは、企業の持続可能な成長と社会的信頼を確保するために極めて重要です。ガバナンスは企業統治と訳されることが多いですが、本質的な目的は、各企業の経営スタイルに合わせて、会社が透明・公正かつ迅速果敢な意思決定を行うための仕組みを提供することであり、特にトップダウン経営から組織経営に移行していくタイミングでは、自律的にガバナンス体制を構築していくことが求められます。このようなガバナンスの構築により、企業はステークホルダー(株主、従業員、顧客、取引先など)の利益を守り、経営を透明かつ公正に行うことができます。
また、ガバナンスの強化は不正行為やリスクの管理にも重要です。適切な内部統制や監査体制を整えることで、企業は法令遵守や倫理的な行動を徹底し、不祥事の発生を防ぐことができます。これにより、企業の信用が高まり、社会的な信頼を得ることができます。
さらに、ガバナンスの良好な企業は持続的な成長を支える基盤となります。透明性と公正性が確保された経営は、企業価値の毀損要因を低減し、取引先や顧客からの信頼を高めることができます。その結果、企業は新たな取引機会の獲得やビジネスパートナーシップの強化において有利な立場に立つことができます。
ガバナンス・マネジメント体制構築コンサルティングの全体像
ガバナンス・マネジメント体制構築コンサルティングは、次の2つのフェーズで進めます。
貴社の事業規模と事業内容、今後の成長を踏まえた制度設計を行います。
ガバナンス・マネジメント体制構築支援のポイント
タナベコンサルティングの強みである、「組織」・「資本」・「人財」の総合力で、以下3種のポイントを実現します。
ポイント
01
- ガバナンス体制の構築と
リスクマネジメント機能の実装 - 業務分掌や職務権限規程など、権限や責任の範囲を再定義し実効性のあるガバナンス体制を整備するとともに、リスクマネジメント機能を実装することにより法令順守の確保、予期しない法的リスクを回避します。
ポイント
02
- 実行推進システムの整理と
PDCAサイクルの確立 - 部門方針から成果を出すまでのプロセスである実行推進システムを整備し、効率的に経営を推進できるPDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクルの仕組みを確立します。
ポイント
03
- 専門人材コンサルタントによる
チームコンサルティング体制 - 業種別(ドメイン)・機能別(ファンクション)・グループ会社・現地パートナーの専門人材コンサルタントによるチームコンサルティング体制でお客様に合った体制を設計します。
調査・モデルづくり[フェーズ1]
ヒアリングや貴社資料を踏まえて、経営システムや組織運営体制の実態調査を行います。
実態調査
1.経営システムの実態調査
- ①社内規程の整備状況
- ②職務分掌と業務内容の整合性
- ③職務権限と指示命令系統の整合性
- ④内部管理・監査制度の実施状況
- ⑤予算管理・会計制度の実態
- ⑥法令遵守体制の運用・整備状況
2.組織運営体制の実態調査
- ①株主総会、取締役会の運用状況
- ②会議体系と議事内容
- ③社員への周知・徹底方法の実態
- ④データ整備・管理・保管の実態
3.改善の方向まとめ
4.基本モデル(たたき案)の設計
中間報告会
現状分析の結果を報告。
貴社における経営システム、組織運営体制の課題を認識・共有するとともに、ガバナンス・マネジメント体制構築の方向性について討議・決定します。
詳細設計・体制整備[フェーズ2]
実態調査を踏まえた課題を基に、マネジメントシステム・ガバナンス体制の整備を行います。
マネジメントシステムの整備
経営のバックボーンシステムから見たポイントを踏まえて、マネジメントシステムの整備を行います。
1.実行推進システムの整備
- ①複数項目の価値判断システムに基づいた部門別方針・計画策定
- ②部門方針・計画をマネジメントするためのPDCAサイクル機能の実装
2.推進体制・制度等仕組みの整備
- ①企業規模に応じた組織マネジメント・経営システムの設計
- ②報告会ではなく、意思決定の場としての会議体の構築
3.業績管理制度・プロセスの導入
- ①予算管理・先行管理などの業績管理制度・プロセスの導入および確立
- ②予算編成から業績差額の科目・対策に至るまで一貫性を持たせた制度へのステージアップ
- (1)予算編成 → 予算策定 → 予算管理 →予算差異分析 → 差異科目の対策
- (2)部門別予算管理の実施
ガバナンス体制の整備
企業規模が成長する中でも安定した経営を行うために、事業規模に合ったガバナンス体制を構築し、次の運用・定着へつなげて行きます。
1.各種規程の設計・見直し
- ①取締役規程・組織管理・決裁権限規程などの組織運営における規程の設計
- ②決裁権限規程の整理
- ③決裁基準表の策定
2.職務権限と業務分掌との連携
- ①職務権限規程の策定
- ②業務分掌を組み合わせた組織体制の見直し
3.法令遵守・内部管理・監査体制の設計
- ①内部監査導入に向けた基礎設計および棚卸
- ②ISO9001・ISO14001の機能性の確認
- ③コンプライアンス規程の設計
- ④監査計画の策定、現場での内部監査のやり方並びに監査報告書の記載方法といったフォローアップ支援
グループ経営におけるガバナンス体制構築支援
タナベコンサルティングでは、グループ経営を行っている企業や、これからグループ経営を検討している企業に向けて、ガバナンス体制の構築や見直しの支援を行っております。
1.意思決定機関の整備と意思決定プロセスの明確化
2.事業会社の権限・責任の再定義(決裁権限規程)
- ①事業会社役員人事・報酬ルール(選任・退任・評価基準等)
- ②決裁・稟議ルールの整備
- ③グループ内人事異動のルール
3.グループ会社管理規程および業務フローの整備
4.事業会社監査体制の構築とルールづくり
(マニュアル・チェックリスト・スケジュール化)
5.コンプライアンス・ リスク管理体制の構築
6.コミュニケーションパイプ(会議体系)の設計
7.リスクマネジメント体制の設計
8.リスク対応策の設計
ガバナンス・マネジメント体制構築コンサルティングのスケジュール
ガバナンス・マネジメント体制構築コンサルティングは、次のスケジュールで進めます。
(※横にスクロールしてご覧いただけます)
No. | 区分 | 内容 | スケジュール(仮) | スコープ | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
N月 | N+1月 | N+2月 | N+3月 | N+4月 | N+5月 | N+6月 | ||||
フェーズ1 | フェーズ2 | |||||||||
1 | 調査とモデルづくり | 経営システムの実態把握 | ● | 1.組織体制 2.諸規程(組織関連) 3.コミュニケーションパイプ 4.業績管理フォーム 5.各種会議資料 |
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課題の整理 | ● | ● | ||||||||
改善の方向と基本モデルの設計 | ● | |||||||||
中間検討会① | ● | 組織体制の確定、PJ組成 | ||||||||
2 | ガバナンス体制整備 (ガバナンスPJ組成) |
諸規程の整備(組織関連規程) | ● | ● | ● | 諸規程の作成(組織関連規程) | ||||
コミュニケーションパイプの整備 | ● | ● | 新コミュニケーションパイプ決定 | |||||||
ワークフロー整備 | ● | ● | ● | ● | 新ワークフロー決定 | |||||
マネジメント システム整備 (マネジメントPJ組成) |
業績管理フォーム設計(予算~業績管理) | ● | ● | ● | 新業績管理フォーマットの作成 | |||||
各種会議フォーマット作成 | ● | ● | ● | 各会議の基本フォーム作成 | ||||||
マネジメントマニュアル作成 | ● | ● | ● | 幹部のマネジメントマニュアル作成 | ||||||
情報共有 | 中間検討会②~③ | ● | ● | 各種フォーム・マニュアルの検討・承認 |
よくあるご質問
- Q.対象外の業種・業界はありますか。開く
- A.基本的にはございません。業界業種問わずご支援させていただいております。
- Q.導入前に相談することは可能でしょうか。開く
-
A.専門コンサルタントとのご面談機会を準備させていただきます。
ご状況に応じて最適な推進方法をご提案させていただきます。
- Q.料金以外に請求されることはあるのでしょうか。開く
-
A.見積ご提示段階のお取り決め事項以外の金額請求を行うことはございません。
プラン変更をご希望の場合や追加費用が発生する際は貴社とご相談の上、別途、御提案書とお見積書を準備いたします。
- Q.対応できるエリアは限定されているのでしょうか。開く
- A.国内は全エリア対応しております。海外拠点はコンサルティングサービス対象外になります。
- Q.タナベコンサルティングの強みや特徴を教えてください。開く
- A.企業戦略・事業戦略、組織・人事、M&A、DXなどの経営機能と、建設業、製造業、ヘルスケア分野、食品業、金融機関などの各種業種・業界で展開しています。創業60年以上、経営コンサルティング17,000社を超える実績を有しています。
- Q.料金を教えてください。開く
- A.貴社のご相談内容に応じご提案いたします。まずはお問合せください。
- Q.プロジェクトはどのように進める形式ですか?開く
- A.貴社プロジェクトメンバーに、ヒアリングをし、弊社コンサルタントで調査・設計します。