COLUMN

2022.10.18

いずみグループの持続的な
イノベーションにむけた
グループ経営

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いずみグループの持続的なイノベーションにむけたグループ経営

「食品流通のOSを創り、新しいインフラで、世界中に豊かさを届ける」をビジョンに掲げ、水産卸売事業、畜産卸売事業、農産卸売事業、プラットフォーム事業、金融ソリューション事業など5事業をグループ経営として展開しているのが「いずみホールディングス」です。ビジネスモデルを5年ごとに進化させ、絶え間ないイノベーションを起こすことで持続的な成長を実現されています。

1ブランド1事業会社によるグループ経営体制

シナジーを最大化グループの成長を促す

いずみグループは「食品流通のOSを創り、新しいインフラで、世界中に豊かさを届ける」をミッションに掲げ、水産卸売事業、畜産卸売事業、農産卸売事業、プラットフォーム事業、金融ソリューション事業の5事業を展開。卸売事業では全国約600カ所の生産者や産地などから直接仕入れを行い、全国70カ所の卸売市場、約1万店舗を超える飲食店や量販店などに販売しています。
創業からわずか5年で札幌最大の繁華街・すすきのエリアを中心に地域のシェアナンバーワンを獲得し、2012年にはいずみホールディングスを設立しました。
その後、プラットフォーム事業を展開し、2021年にはソリューション事業のoneplatをリリースしました。oneplatは業種や企業の規模を問わず、紙やFAX、そしてデータで送られてくる納品書や請求書を取りまとめ、国内では唯一、納品書からリアルタイムかつ精度100%で電子化し、そのデータを会計システムや基幹システムへ連携をする事ができるので、仕訳入力等の単純作業を無くして即時、日次決算を仕上げることができるサービスになっています。

ビジネスモデルの進化で事業領域の拡大を図る一方、社長である泉氏が中でも力を注いだのが社内の仕組みづくりです。
具体的には、水産・畜産・農産の各事業会社に知識や経験が豊富な人材を数名置き、知識やスキルを徹底的にシステムに落とし込んで社内を平準化していったのです。大事なのは、システムを作ることではなく、常に高い運用度を求めることです。同社では、毎週エンジニアと社内のディレクターがミーティングを行い、社員の要望などをタイムリーにシステムに反映しています。このサイクルを10年以上回し続けた結果、他社が簡単にまねできない仕組みが出来ており、これが競争力の源泉となっているのです。

泉社長はホールディングス化によるメリットとして

①1ブランド1事業会社という形を採ることで、顧客・従業員にとって何をしている会社なのか明確でわかりやすい
②7つの事業会社は異なる商材を扱っており、基本的に事業会社間の人事異動もないため事業会社ごとの専門性が向上する
③経営者を目指せるキャリアによる従業員のモチベーションアップ

などを挙げています。

ただ、メリットがある一方でグループ全体としてのシナジーは薄まってしまう可能性もあります。その対策として、グループ内で協力し合う文化づくりを行っています。事業会社ごとに取り扱う商材は明確に分かれていますが、販売先となる店舗は魚だけでなく肉や野菜も仕入れるため、顧客は共通しているといえます。例えば、いずみが開拓した販売先は、別事業会社の顧客にもなり得ますから、互いに情報を共有したり新規顧客開拓のアイデアを出し合ったりすることは日常的に行われているということです。また、同グループでは、本部とのミーティングの席に別の事業会社のメンバーが加わることは珍しくなく、そうした環境も含めて、互いの知恵を生かす文化が根付いていることが、いずみホールディングスにおけるグループ経営の特長と言えます。

人材や企業を成長させるグループ経営体制

プラットフォームとしてのグループ本社

一般的なホールディングス会社は各事業会社の経営管理に終始することが多いですが、いずみホールディングスはその機能に加えて「新規事業の創出」の機能を担わせています。当グループには5年ごとにビジネスモデルを進化させるルールがあります。従前の水産物を大量に仕入れて安く売るというシンプルなビジネスモデルではコモディティー化する恐れがあるため、持続的な成長に向けて『5年ごとにビジネスモデルを進化させる』ことをグループのルールとしているのです。

新規事業は社会課題の解決に大きくつながることを前提とし、「ビジネスモデルが新しいこと」「その分野でトップを狙えるものであること」を条件としています。
また、「ワンアクション・マルチリターン」となるように構築されているため、グループの総合力を押し上げることにも貢献しています。

通常、ホールディング経営というと、持ち株会社を頂点とするピラミッド構造を思い浮かべがちですが、いずみグループでは事業会社が主体的に行動し、グループ各社が互いに成長をサポートするグループ経営体制がうかがえます。その根幹となる考え方が、

①事業会社に権限と責任を与え、事業を任す
②ホールディングス会社は"プラットフォーム"として機能し、ヒトモノカネのサポートを行う

というグループ経営の本懐ともいえるものです。

グループ・ホールディング経営体制においては、主役となる事業会社が事業プランを練り、それを実行することで各事業の収益力を高めながら成長していくことが大切ですが、一方でそれをバックアップするグループ本社としての機能も充実させておかなければならないのです。

FCCレビュー2021.7よりFCCレビュー2021.7より

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