COLUMN

2024.02.02

「他社交流」イベントのリポートから学ぶ経営企画部(室)の課題とは

タナベコンサルティングは2023年11月10日(金)大阪本社にて経営企画業務担当者向け「他社交流ミーティング」イベントを開催しました。本イベントにおいては合計8名の、製造業や卸売業など様々な業種・業界の企業経営に携わる方々にご参加いただき、講義や座談会で課題を共有しあいながら情報交換を行いました。
新たな知見を得て、経営や組織における対策立案や運営のエッセンスを互いに学んでいただく、学びと交流のイベントです。

経営企画業務担当者向け「他社交流ミーティング」イベントの様子

コロナ禍の爪痕、長期化するウクライナ戦争、世界同時インフレと深刻化する労働力・人材不足などマクロレベルにおける課題への対応とその中で描いていく事業ポートフォリオの見直しや中期経営計画について情報交換を実施。
さらには、東証改革の核となる市場再編と、より厳格化するコーポレートガバナンス・コードへの対応。現状、これらの対策立案や対応の多くを、企業のブレイン機能ともいうべき経営企画機能が担っています。
しかしながら、既存の業務に加え、これだけ多種多様の重要かつ専門的な経営課題に少数の経営企画メンバーでどこまで綿密な対応ができるのか、ということが今、切実な課題となっています。

経営企画ミーティングのポイント

● 業種・業界の壁を越え様々な「経営企画」に従事する方と交流ができる

● パーパス・人的資本経営・MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)・長期ビジョン・中期経営計画など様々なテーマでディスカッションする座談会で、他社の取り組み内容を知ることができる

● 講義からの学び、座談会でのディスカッションから、自社の戦略をブラッシュアップできる

経営企画部の課題は大きく3つです。

1.業務範囲が極めて広いため工数不足と経験不足の二重苦に陥りやすい。
2.外部環境変化が速まっているため、環境把握の効率性と変化に対応した専門性が求められる。
3.新たな役割としてHD(グループ経営)機能を担う必要がある。

また、企業のブレイン機能ともいうべき経営企画部は長期ビジョン、事業ポートフォリオの設計や中期経営計画を描くという重責を担っています。

本講義では前述の課題を踏まえながら、長期ビジョンと中期経営計画、MVV体系や中期経営計画策定のポイントを、あるべき姿の例を交えながら解説を行いました。

第2部ではストラテジー&ドメインコンサルティング事業部 執行役員である土井 大輔のファシリテートのもと、「理念・パーパス」「長期ビジョン構築」「人的資本KPI」「サクセッションプラン」など、様々なテーマで座談会(ディスカッション)を行いました。各参加者が経営企画という役割においてどのよう課題をもっているか、頭を悩ませているか共有し合い、その後、タナベコンサルティングとして、それらのテーマにおける考え方をご紹介しました。

座談会

座談会では、次のような悩みが寄せられました。

・戦略はあるが実行が伴わない。また、策定後の進捗確認が行われていない。
・人員リソースやスキルが不足している中で、中期経営計画、M&A、ブランディング、IRなどに取り組む必要があるので苦しんでいる。
・中期経営計画はなく1年単位でしか見ていない。将来を担う人がいないことも課題である。
・経営理念がなかなか浸透しない。中期経営計画の策定を行ったが運用に課題がある。

まとめ講義では、執行役員 土井より、タナベコンサルティングにて2023年9月に実施した、「2023年度 長期ビジョン・中期経営計画に関するアンケート」の結果・考察に触れながら、改めて長期ビジョン・中期経営計画の重要性や策定することの意義、それらを経営企画部として社内に浸透させるためのアプローチ方法、心構えを説いて、締めくくりました。

イベント開催後のアンケートでは、参加者より、「他社の経営企画の方と集まる機会がなかなかないのでぜひ定期開催してほしい」や、「テーマ、内容は大変良かったのでもう少し掘り下げて聞きたかった」など、次回の開催を期待する声が多く聞かれました。

タナベコンサルティングは、同「経営企画ミーティング」イベントを東京では2023年11月16日(木)に開催しており、九州本部では2024年2月29日(木)に開催を予定しています。
今後も業種・業界を問わず「経営企画」に従事されている方の情報交換・学びの場を提供します。

著者

タナベコンサルティング
執行役員
ストラテジー&ドメインコンサルティング事業部

土井 大輔

大手システム機器商社を経て当社に入社。2016年より“物流が世の中を支えている”と物流経営研究会を立ち上げ、物流業のサステナブルモデルを開発。”荷主側“の経営課題を把握した上で物流会社の事業戦略構築を得意とする。また、製造・卸売・小売・サービス・建設業の経営支援も数多く手掛け、熱意あふれるクライアントファーストの姿勢でのコンサルティング展開で多くのファンを持つ。

土井 大輔

ABOUT

タナベコンサルティンググループは
「日本には企業を救う仕事が必要だ」という
志を掲げた1957年の創業以来、
66年間で大企業から中堅企業まで約200業種、
17,000社以上に経営コンサルティングを実施してまいりました。

企業を救い、元気にする。
私たちが皆さまに提供する価値と貫き通す流儀をお伝えします。

コンサルティング実績

創業66
200業種
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